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大阪の地下を走る「あなたの知らない線路」の秘密 設備などの効率化に役立つ大阪メトロの連絡線

東洋経済オンライン / 2021年7月11日 6時30分

連絡線ならではの急カーブを進む長堀鶴見緑地線用の70系。通常ここを通るのは今里筋線用の80系だけだ(撮影:伊原薫)

地下鉄には、あちこちに“秘密の線路”がある、と言ったら皆さんは驚くだろうか。たとえば、東京メトロの有楽町線桜田門駅と千代田線霞ケ関駅の間には、長さ約600mの連絡線がある。

有楽町線の車両は、大規模検査を千代田線北綾瀬駅に隣接する綾瀬工場で行っており、この連絡線を通って綾瀬工場へと向かう。また、市ケ谷駅のホームの先では有楽町線と南北線の線路がつながっていて、南北線の車両も綾瀬工場まではるばる回送される。

車両の回送を行うための連絡線は地下鉄に限った話ではないが、一般の乗客がそこを通ることはなく、また地下にあると見えないため、余計にミステリー感が増す。

■“見えない連絡線”なぜ必要か

こうした連絡線を作る理由は、多くの場合、工場を集約するためだ。というのも、地下鉄を建設する際の“悩みの種”に、工場をどこに作るか、というものがある。地下鉄の多くは都市部を走るため、用地の確保が難しい。地下方式とするにしても、他人が所有する土地の下に勝手に作るわけにはいかない。

また、工場には大規模な設備と人員が必要となるので、効率の面からもまとめたほうがよい。そこで、都心から少し離れた場所に大規模な工場を作り、そこで複数路線の車両をメンテナンスしているのだ。

大阪で8つの地下鉄路線を運営するOsaka Metro(大阪メトロ)は、谷町線と千日前線の線路がそれぞれ中央線とつながっており、3路線の車両の大規模検査は2016年まで中央線森ノ宮駅の近くにある森之宮検車場が担当していた。

だが、同検車場の設備が老朽化したことから、新たに中央線と四つ橋線をつなぐ連絡線を本町駅に建設。四つ橋線北加賀屋駅近くにある、緑木車両工場に検査業務を移管した。緑木車両工場は、以前から御堂筋線車両の大規模検査も担当していたため、これによって架線ではなく給電用レールから集電する「第三軌条方式」の同社車両がすべて出入りするようになった。逆に言うと、5つもの路線がつながっているわけで、東京メトロにはない特徴だ。

大阪メトロにはほかにも秘密の線路がある。それは、南北に走る今里筋線の車庫と東西に延びる長堀鶴見緑地線の車庫をつなぐ連絡線だ。同社に8つある地下鉄路線のうち、2006年に開業した今里筋線は、開業後の需要予測がそれほど多くないことから、長堀鶴見緑地線と同じくリニア地下鉄方式を採用。工場についても、車両数が少ないため他路線と共用する方針とされた。

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