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観光列車のルート変更も?長崎新幹線の「光と影」 経費節減で非電化方針、「36ぷらす3」に影響

東洋経済オンライン / 2021年7月19日 8時30分

工事が進む西九州新幹線の長崎駅(記者撮影)

2022年秋ごろに予定される西九州新幹線・武雄温泉―長崎間の開業まであと1年あまり。迫るゴールに向けて沿線各所では建設が最後の追い込みに入っている。7月12日には長崎駅舎の内部が報道陣に公開された。

船の帆をイメージしたという白い大屋根は、見た目の美しさだけでなく、太陽の光を内部に取り込み照明のランニングコストが低減する、汚れが付着しづらく維持管理が楽になるといった優れものだ。在来線では高輪ゲートウェイ駅などにその例が見られるが、「新幹線駅ではおそらく全国初」と、駅舎建設の指揮を執る鉄道建設・運輸施設整備支援機構(JRTT)諫早鉄道建築建設所の上野圭一所長が話す。

■港を意識「長崎らしい」駅

JRTTが建設する全国の整備新幹線の駅舎は箱型でシンプルな構造のものが大半だ。通常、駅舎のデザインは「当方で3案ほど考えて、その中から選んでもらう」(上野所長)といった形で決まる。

しかし、長崎駅のデザインは例外だ。県と長崎市が駅舎と駅前広場に関する「デザイン基本計画」を2016年に策定。「それを駅として成り立つようにリデザインした」(上野所長)。

駅は街の顔である。県と市がデザインの大前提とするのは「長崎らしい駅」だ。では「長崎らしさ」とは何か。その一つが長崎駅。戦国時代にポルトガル船が来港し、鎖国時代も海外に唯一開かれた港である。

長崎港のそばに駅舎が建設され、線路の終端に設けられる車止めの先には海が見える。船の帆をイメージした白い屋根ももちろん海に由来する。長崎は夜景も有名だ。夜にはホームの照明で駅全体がほのかに光り、夜景の魅力を高める。

こうしたデザインを実現するため、新幹線と在来線の屋根を一体的につなげ、開放感が広がるよう柱の数も減らした。また、長崎では教会や歴史的建造物にレンガが古くから使われているため、駅コンコースの壁にレンガが多用されている。

従来の整備新幹線の駅舎と比べるとかなりデザイン性が重視されているが、上野所長は、「技術的に困難ということはなかった。県・市のデザインにほぼ応えることができたのではないか」と話す。

西九州新幹線に当初導入される列車は6両編成。160mというホームの長さも6両編成を想定している。導入予定の車両が6両編成なのでそれに合わせたことになる。

ただ、山陽新幹線と直通し、新大阪と結ぶ山陽・九州新幹線「さくら」「みずほ」は8両編成だ。もし将来、西九州新幹線が山陽新幹線に乗り入れるとしても、6両編成のままなのか、あるいはホームは8両編成に延長できる構造なのか。その点について上野所長に聞いてみたが、明確な答えは得られなかった。

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