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「iDeCo始めました」で気を抜く人に忍び寄る末路 もっと総合的に、長い目で見ることが重要だ

東洋経済オンライン / 2021年7月20日 12時0分

しかし、本気で節約したいなら、そこからでないと始まらない。黒字なら、今よりもっと貯蓄や投資に回せる金額が割り出せるし、赤字ならいくら削る必要があるのか戦略が立てられる。その次に、細かい支出のチェックに向かえばいい。

家計簿についてはそれぞれ考え方があるだろうが、個人的には黒字かつ一定金額を毎月積み立てできているなら、こまごまと支出を記録する必要はないと考えている。貯めるお金と、使うお金は別会計だからだ。

上手にお金を貯められない人は、一念発起して家計簿をつけるよりも、まず先取り貯蓄分と引き落とし分を除いた生活費を銀行口座から下ろし、一度お札を数えてみるほうがいい。使えるお金の現実がわかって、嫌でも節約しようと思うだろう。

■「iDeCoを始めました」だけで安心してはいけない

最初にも触れたが、個人金融資産のうち株や投資信託の保有残高が顕著に伸びている。つみたてNISAやiDeCo(個人型確定拠出年金)を始めたという人が増えているのも要因だろう。特に、私的年金となるiDeCoの加入率は、近年では毎月4万人ベースで増加しており、2021年5月時点で200万人を突破した。コツコツ老後資金を作るという目的もさりながら、掛け金全額が所得から控除され、そのぶん納める税金の負担が減るという節税メリットがアピールされていることが大きい。人は「トクですよ」という囁きに弱いのだ。

iDeCoで老後に備えることは、もちろんやるべきだ。しかし、始めただけで安心してはいけない。もし資産を増やしたいなら、節税できて浮いた金額をなんとなく消費してしまってはもったいないからだ。

特に、住民税からの節税は還付金が戻るわけではなく、天引きされる金額が軽くなるだけ。自分でその分を取り分ける必要がある。会社員で所得税10%、住民税10%の人なら、年間の掛け金に20%をかけた分がざっくり節税分なので、毎月2万3000円拠出しているなら5万5200円。「節税したというけど、そのお金どこに行った?」ということにならないように、その分を年初にでも引き出したほうがいい。

注意すべきことがもうひとつある。老後が心配なあまり、iDeCoや個人年金保険にばかり資金を回している人がいる。60歳まで下せない「おトクな制度」に資金をつぎ込み、いつでも使える預貯金がほとんどできない。結局、足りない生活費はカードローンの借り入れなどでしのぐ――なんて本末転倒なことにならないように注意しよう。

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