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「インターン参加で選考有利」巡る理系学生の不満 研究で忙しく真面目な学生には不公平感募る

東洋経済オンライン / 2021年7月22日 10時0分

インターンシップ参加が選考で有利になることについて、研究で忙しい理系学生からは不公平を指摘する声が上がっている(写真:Fast&Slow/PIXTA)

就活で重要なのは「情報」と「スケジュール」だ。情報とは、自分の適性・職種の理解・業界と企業の研究を指す。スケジュールとは、いつ何が起こるのかを知り、準備して適切に実践していくことを意味する。大学受験でも就職してからでも情報とスケジュールの重要性は変わらない。

就活における情報についての異論は少ないが、スケジュールについての異義は多い。2010年頃までの採用スケジュールは異様な早期化が特徴であり、3年生の10月1日に採用広報が始まっていた。

「採用広報の解禁日」という言葉があるが、これは各社の採用ホームページの公開と就活サイトのグランドオープン(採用情報の公開とプレエントリーの受け付け)、合同説明会や会社説明会の解禁などを意味する。ここから学生と企業の接触が始まっていた。

■採用手段として定着した

このスケジュールは2013年卒以降に変更されていき、12月1日採用広報開始というスケジュールを経て、2016年卒から今の3月広報開始に落ち着いている。ただ実態は別だ。インターンシップによる早期化が起こっている。この問題を学生はどのように捉えているかを検証してみたい。

インターンシップは、企業に就職する以前に職務を体験し、学生の職業理解を深めるためのものだ。そのため、インターンシップを授業の一環として単位に含める大学もある。キャリアセンターが地域企業の協力を得て実施することも多い。これらは大学経由のインターンシップだ。

いま問題になっているのは、それとは異なるインターンシップだ。3年生の5~6月に就職サイトが掲載を開始する「インターンシップ特集」は、企業が料金を支払って掲載しており、商業メディア経由のインターンシップだ。学生の夏休みを利用するサマーインターンシップとして始まり、翌年3月まで切れ目なく実施されている。

この形態のインターンシップが広まったのは、2016年卒採用の頃からだ。2016年卒採用は政府の要請により、採用広報の解禁は12月から3月へ、面接選考開始は4月から8月へと後ろ倒しにされた。採用早期化を一気に是正しようとしたわけだが、企業は学生との接触機会が短期に限定されることをおそれ、是正とは正反対の動きが生まれた。それが3年生の夏休みから始まるインターンシップだ。そして年を追うごとに、採用手段としてのインターンシップの重要性が増している。

数年前まではこのインターンシップの是非を問う論議もあったが、いまでは目立たない。せいぜい1日だけのインターンシップを他と区別するために、「仕事体験」と表現を変えた程度だ。

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