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「また辞任」小山田氏の炎上騒動、加速した5大理由 「キャンセルカルチャー」って知っていますか?

東洋経済オンライン / 2021年7月22日 13時0分

【1】事案の種類

「キャンセルカルチャー」で批判を集めやすいのは、「差別」の問題です。黒人、弱者へのいじめ、差別などは徹底的に非難の的となります。

今回も「自分より弱い立場の人間への差別」という点で、看過できない事案だったわけです。

【2】悪質性の軽重

「犯した行為の悪質性」によっても、批判の度合いは大きく異なります。

これは一般的な不祥事でも同じですが、「①人的被害がある」「②複数回」「③長期的」「④故意」である場合は、「人的被害がない」「単発」「短期的」「単純ミス」よりも、批判されやすくなります。

今回の場合、まさにこの「4つの要素」を満たしていること、また、子どものころの行為を反省するどころか、「大人になって得意げに語っている点で、悪質性が重い」と考えざるをえないところがあります。

続いて挙げられるのが、オリンピック・パラリンピックというイベントの特殊性です。

【3】責任の軽重

そもそも、今回の場合、オリンピック・パラリンピックという「多様性の祭典に関わる重大な責任を背負っていたこと」が問題だったわけです。これが、単なる民間のイベントだったら、大ごとにはなっていなかったでしょう。

「女性活躍担当大臣が女性蔑視発言をする」といったように、「大義」を説くべき人間が、その理念とは逆行する言動をする。「まさに、その口で言う?」ということになってしまうわけです。

【4】謝罪のタイミング

今回、この件が明るみに出て、ネット上で批判が巻き起こってからの謝罪となったわけですが、やはり「タイミング」としては「遅きに失した」と言わざるをえません。

これだけの批判が出ることが容易に想像できたはずで、なぜ、このギリギリのタイミングになったのか、理解に苦しみます。

【5】組織的な関与

今回の場合、小山田さんを起用した「組織委員会の責任」も非常に重いものです。なぜ、開幕直前まで人選について伏せていたのか、こうした反響が出ることは誰でもわかりそうなものなのに、あえて、火中の栗を拾う選択をした理由がさっぱりわかりません。

結果的に小山田さんを傷つける結果にもなったわけで、その「想像力の欠如」「見通しの甘さ」には開いた口がふさがりません。

■「危機管理コミュニケーションの稚拙さ」が大きな課題

人間、誰しも完璧ではないし、過去の行いで、これからの未来をすべて否定されるべきではないでしょう。

一方で、こうした世の中の流れを読めば、「簡単に予見しえたリスク」が回避できなかった「日本の組織の『危機管理コミュニケーションの稚拙さ』」には「絶望感」を覚えずにはいられません。

岡本 純子:コミュニケーション・ストラテジスト

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