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レオパレス創業者が設立「MDI」不正融資の手口 預金残高を水増し、金融機関から融資引き出す

東洋経済オンライン / 2021年8月5日 7時0分

MDIの社長が全社員に発した文書。過去の融資に関する問題を告白している(元社員提供)

「悪質なローン取次が疑われる、もしくは該当する懸念のある案件が複数発生しています。このような状況下で、抜本的な体質改善を行わなければ、私たちは、一企業としての存続そのものが危ぶまれる状況となっています」

2019年7月、全従業員宛に送られたメールには焦りがにじんでいた。メールの送り主は東京・銀座に本社のあるアパート・マンション建築請負「MDI」の井村航社長だ。

■レオパレスとうり二つのビジネス

MDIは、業界大手のレオパレス21の創業者である深山祐助氏が設立した会社だ。深山氏は共済金の私的流用の責任を取り、2006年にレオパレス21の代表取締役社長を辞任、2008年にMDIを設立した。

MDIのビジネスモデルはレオパレス21とうり二つだ。地主向けに賃貸住宅を企画・開発し、建築後は物件を借り上げるサブリース契約を結んで管理を請け負う。加えて、MDIでは自社で購入した土地に賃貸アパートを建築し、個人投資家に1棟販売を行う「直売事業」(ランドセット)にも進出し、これが同社を急成長させた。

レオパレス21は賃貸アパートの違法建築問題が響き、2021年3月期には236億円の最終赤字を計上し、債務超過に陥った。レオパレス21と同根のMDIも経営難に陥っている。

MDIの業績はピーク時の2018年3月期に売上高1196億円、純利益63億円をたたき出し、株式上場に向けて準備も進めていた。だが、今やその急成長ぶりは見る影もない。直近の2021年3月期の売上高は439億円に縮小。最終利益は30億円の赤字となっている。

MDIの元社員によると、同社は2020年10月に約400人の希望退職を募り、多くの社員が応募したという。2018年のピーク時に約1700人いた社員は、2021年4月時点で711人に減少。豪華な商談室があることで知られた「歌舞伎座タワー」(東京・銀座)内の本社も、4フロアから1フロアへ縮小し、全国に13あった建築営業拠点も6つに縮小した。

レオパレス21の場合、赤字の原因は違法建築に伴うアパート入居率の低下だったのに対して、MDIが赤字に陥った原因を解くカギは冒頭のメールにある。

MDIは賃貸住宅を建設する投資家と金融機関の間でアパートローンの手続きを取り次いでいるが、メールの中で井村社長は「ローン取次過程でMDIが不正を働いた、と取引先の金融機関から指摘された」と打ち明けているのだ。

■融資のために預金残高を操作

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