1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

名古屋市長「メダル噛み」が余りにもタチが悪い訳 主役は選手、サービス精神でなくただの自己顕示欲

東洋経済オンライン / 2021年8月5日 17時10分

首に掛けられた後藤希友選手(右)の金メダルをかじる河村たかし名古屋市長(8月4日午前、同市役所、写真:共同通信)

選手たちの奮闘とメダルラッシュで、コロナ禍に沈んでいた日本中がひさびさに沸く中、水を差すようなニュースが流れてしまいました。

8月4日、ソフトボール日本代表として金メダルを獲得し、「レジェンド・上野由岐子さんの後継者」とも言われる後藤希友選手が地元の名古屋市役所を表敬訪問。これに名古屋市の河村たかし市長は感謝状を渡したほか、「おめでとうございます」と称えたところまではよかったのですが、金メダルをかけてもらった際、おもむろにマスクを外し、金メダルを噛むパフォーマンスをしたのです。

あまりの非常識な振る舞いに世間の人々だけでなく、アスリートや芸能人たちからも批判の声が止まりません。河村市長は、「最大の愛情表現だった。迷惑をかけているのであれば、ごめんなさい」というコメントを出しましたが、むしろ批判の声はヒートアップし続けています。

河村市長の振る舞いに問題があったのは間違いありませんが、ではどこにどんな危うさがあったのか。「ビジネスパーソンのみなさんには反面教師にしてもらいたい」という意味を込めて、具体的に掘り下げていきます。

■「人として間違っていた」3つの論点

真っ先に挙げておかなければいけないのは、現在ネット上で「そもそも人として間違っていないか」と指摘されている3つの論点。

まず、「人の所有物を同意なく勝手に噛む」という行為は、幼稚園児でも「間違っている」と認識できるレベルのことでしょう。しかもアスリートにとって金メダルは努力の結晶であり、チームメートと勝ち取った大事なもので、「本人は傷つかないように慎重に扱っている」と思うのが普通の感覚です。

次に、20歳の女性に対する男性リーダーの対応としての問題。多くの人が「セクハラやパワハラに当たるだろう」と考えてしまうレベルの行為であり、それに気づかないからこそ「人として間違っている」とまで言われているのです。たとえば、相手が男性のレジェンド選手だった場合、河村市長は同じような行為に至ったでしょうか。「相手が気分を害するかもしれない」という意識がまったくない今回の行為は、「日常的にセクハラやパワハラを行う人」と思われても仕方のないことなのです。

3つ目の理由はコロナ禍が長期化する中、わざわざマスクを外して人の所有物に唾液をつけてしまったこと。しかも市民に感染予防を呼びかけるべき自治体のトップがそれを行ってしまったことが怒りを誘ってしまいました。河村市長は、「メダルセレモニーという晴れの場でも選手自らメダルをかけている」「メダルを噛む行為は、基本的に記者たちも要求していない」ことすら知らなかったのではないでしょうか。

■「表敬訪問」という古き悪しき慣例

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング