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難病ALSで逝った父が家族に遺した「1冊のノート」 「ネオ・ヒューマン」が人類に与えてくれる希望

東洋経済オンライン / 2021年8月25日 14時0分

「僕は、当初、親父をそんなには尊敬していませんでした」それが180度変わった「1冊のノート」とは?(画像:psisa/PIXTA)

イギリスのロボット科学者であるピーター・スコット-モーガン博士は、全身の筋肉が動かなくなる難病ALSで余命2年を宣告されたことを機に、人類で初めて「AIと融合」し、サイボーグとして生きる未来を選んだ(詳しくは「人類初『AIと融合』した61歳科学者の壮絶な人生」参照)。

「これは僕にとって実地で研究を行う、またとない機会でもあるのです」

彼はなぜ、そんな決断ができたのか。ピーター博士が自らの挑戦の記録として著わし、発売直後から世界で話題騒然の『NEO HUMAN ネオ・ヒューマン――究極の自由を得る未来』がついに日本でも刊行された。

本書を読んで「ALSで亡くなった親父を思い出しました」と語るのが、ファッションバイヤー、ファッションアドバイザーとして若者を中心に絶大な人気を誇るMB氏だ。累計100万部を超える自著の印税をALS支援団体に寄付しているというMB氏に話を聞いた。

■家族から見た「ALSという残酷な病」

『ネオ・ヒューマン』を読みながら、親父のことを思い出していました。親父がALSで死んだのは3年前、それほど昔の話ではありません。

本書に「ルールをぶっ壊す」という記述がありましたが、ピーター・スコット-モーガンさんは、純粋に「すごいな」と思いました。普通はALSになったと言われれば、死ぬと信じて疑わないものです。

親父は、宣告されてから半年で他界しました。それ以前から体を動かしづらいと言っていたので、実際には発症から3年ほどだったと思います。ALSと判明してからは、すぐに入院となりました。「ALS、余命半年、最大でも3年」。そう言われれば、どうやって生き延びようかという発想にはなりません。

でもピーターさんは、そこを「それは誰かが決めたルールで、僕は違う」と覆してしまうところがすごいですね。

人によって病気に対するとらえ方の違いもあります。僕は、親父の姿を見て、ALSはすごく残酷な病気だと思いました。

まず、動きづらい、疲れやすいというところからはじまって、どんどん呼吸ができなくなり、最期は心臓の筋肉が動かなくなって死に至ります。でも、その間も脳はずっと動いているのです。意識がしっかりしているのですから、真綿で首を絞められるようなものですよね。

親父は、旅行や飲み歩きが趣味でした。新潟県民ですから日本酒も好きでした。でも歩けなくなるし、立てなくなる。口も動かないし、表情も変えられなくなっていく。死神が近づいてくるのが自分でわかるのです。

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