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タリバンが次々危害「執拗に狙われる人々」の素性 諜報機関職員らの「ブラックリスト」が明るみに 

東洋経済オンライン / 2021年8月25日 14時20分

タリバンがターゲットの旅行記録まで把握しているケースがあるという(写真:UPI/アフロ)

「カブール市内に住む裁判官の家が襲撃されたようだ。おそらくタリバン絡みの裁判に当たった裁判官だと思われる。タリバン兵らが自宅に突然侵入して、2万5000ドル(約274万円)を見つけ、金を奪ったうえ、裁判官を殴るなどの暴行を働いて逃走したようだ」

人権組織の代表として働くアフガニスタン人男性やジャーナリストらから、ここ数日の間でタリバン兵と見られる集団が働いている残虐な行為に関する報告が次々と入ってきている。冒頭の裁判官の自宅には、金品を強奪したタリバン兵らが再び30分後に戻ってきたとされ、今度は裁判官自身を誘拐して去っていったという。家族への聞き取りによると、家族も彼がどこに連れられていったかわからず、途方に暮れている状態だという。

さらに、「カブール市内に暮らしていた、アフガニスタンの情報機関、国家保安局(NDS)の職員だったアフガン男性の自宅をタリバン兵とみられる集団が襲撃したようだ。部屋に押し入るやいなや何も要求することなく無言で男性や妻、子どもたちを含む家族全員を撃ったとみられている」との一報も入った。

殺害されたというアフガン男性が働いていた国家保安局は、諜報活動やタリバン掃討などの対反乱作戦を行う機関で、アメリカの中央情報局など諸外国の情報機関と連携して活動を行っている。

この男性は、タリバンが標的とする“ブラックリスト”に掲載されていたとされており、「タリバンは今、アメリカ政府や北大西洋条約機構(NATO)などに協力していた反体制派の人物だけではなく、その家族などにも危害を加え始めている。メディアにはまだ出ていないこのような事例が今、次々に発生している」と、人権活動家らは証言する。

■狙われるアメリカ軍協力者や政府関係者ら

アフガニスタンを実効支配したイスラム主義勢力タリバンによる、アメリカ軍などへの協力者狩りが徐々に明るみになっている。タリバンの掃討作戦を率いてきた外国軍部隊が事実上ほぼ撤収するなか、前政権での協力者を見つけるためタリバン兵らが住宅1軒1軒を回る調査を始めており、本人がいない場合は家族にも危害を与えるケースなどが報告されている。

CNNも24日、アメリカ軍の通訳として活動していた男性の兄弟に対し、タリバンが「アメリカに協力したり男性の身を保護したりしたとして、死刑を宣告した」ことが入手した一連の書簡から明らかになったと報じている。CNNが入手した書簡にはパシュトー語で、「あなたはアメリカを助けた罪に問われている」などと書かれており、書簡の印影は過去のタリバンの書簡のものと一致しているという。

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