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高齢者の「賃貸入居」を難しくする3つの阻害要因 「住宅難民問題」の解決にはたして道はあるのか

東洋経済オンライン / 2021年8月26日 10時0分

65歳以上の住宅難民問題について解説します(写真:Fast&Slow/PIXTA)

65歳からの部屋探しを専門で支援する株式会社R65が、こんな衝撃的な調査結果を公表した。

65歳以上の「4人に1人」が、賃貸住宅への入居を断られた経験がある。20~30代の約6割は、この「65歳以上の住宅難民」問題を知らない。

若い世代には意識しづらいようだが、高齢者は賃貸住宅が借りづらいという現実がある。理由はさまざまだが、いくつかの原因については解決の糸口も見え始めている。詳しく見ていこう。

■65歳以上の住宅難民問題とは?

R65が、全国の「65歳以上」と「20~30代」を対象に、65歳以上が住宅難民になりやすいことについて調査をした。65歳以上に、「不動産会社に入居を断られた経験があるか」を聞くと、「はい」と回答したのは全国では23.6%で、関東圏に限ると27.9%にまで上昇した。さらに、断られた経験の回数を聞くと、「1回」という人が半数近くになるが、「5回以上」という人も13.4%(関東圏では17.6%)もいた。

調査結果から、賃貸住宅を借りる高齢者が多い都市部ほど、入居を断られた高齢者の数やその頻度が多いことがわかる。高齢になると賃貸住宅が借りづらいことはわかっていたものの、対象の多さや断られた頻度の多さを知ると、胸が痛むばかりだ。

R65によると、「65歳以上が入居可能な賃貸物件の割合は、全体の約5%しかないといわれている」という。高齢者が安心して暮らすには、商業施設や病院などが近くにあり、段差などがないバリアフリーな建物であることなども求められるので、こうした条件を満たしたうえで、入居を拒まれないという賃貸住宅を探すのは、本当に大変なことだろう。

では、なぜ高齢者が入居を拒まれるのだろうか。(公社)全国宅地建物取引業協会連合会(以下、全宅連)不動産総合研究所の岡崎卓也さんに聞いてみた。

全宅連では、4年前から「住宅確保要配慮者等のための居住支援に関する調査研究」に取り組んできた。住宅確保要配慮者とは、住宅の確保が難しいといわれる高齢者や低額所得者、障害者、外国人などだが、なかでも対象者数が多くて日常的に接することの多い「高齢者」について、居住支援のための調査研究を進めてきた。

岡崎さんによると、全宅連に所属する不動産会社各社への調査を進めたところ、高齢者の入居を妨げる要因として、主に3つの課題が挙げられたという。

(1) 入居時の不安:何かあったときに対応してもらう「連帯保証人」や「緊急連絡先」が確保できるか
(2) 入居中の不安:認知症など判断力が低下した場合、どう対処したらよいか
(3) 賃貸契約終了時の不安:亡くなったとき、特に孤独死などが起きた場合に、賃借権の相続の解消や残置物の処理に手間がかかり、次の入居に支障があるのではないか

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