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ジャクソンホール会議は無風と思う人の落とし穴 いつまでも「アメリカ株の上昇」は続かない

東洋経済オンライン / 2021年8月26日 21時0分

パウエルFRB議長(右から2番目)は、イエレン前議長(現財務長官、左から2番目)時代は理事だった。今後の金融政策はどうなるのか(写真:AP/アフロ)

注目の「ジャクソンホール会議」(8月27日、アメリカのカンザスシティー連銀主催)が目前に迫ってきた。「ジャクソンホール後」のマーケットを予測するうえでも、少し前にはなるが、まずは8月6日に発表された7月のアメリカ雇用統計の結果から振り返って見よう。

7月の同統計は、非農業部門の雇用者数が前月から94.3万人増加という予想を上回る伸びとなったほか、失業率が5.6%の予想に対して5.4%まで低下するなど、かなりの強気サプライズとなった。

■それでもアメリカの長期金利はさほど上昇しない?

市場ではこれを受け連邦準備制度理事会(FRB)が早い時期に量的緩和策の縮小(テーパリング)に踏み切るとの見方が改めて強まった。一時は長期金利が急上昇、金価格も急落するなど、かなりの混乱に陥った。

FRB理事や地区連銀の総裁など複数の要人が早期のテーパリングを予想する発言が相次いでいることにくわえ、7月の連邦公開市場委員会(FOMC)議事録(18日発表)では、ほとんどの参加者がこの先も経済が予想通りの回復を見せた場合、年内にもテーパリングを開始する条件が整うとの見方を示していたことが明らかになった。もはやテーパリングは待ったなしの状況となっている。

今回のジャクソンホール会議で、ジェローム・パウエルFRB議長がテーパリングに関して何らかの具体的な発言を行うのは市場に織り込まれつつある。すでに、次の注目点は9月3日に発表予定の8月の雇用統計の内容に移りつつある。

もし8月雇用統計も7月と同様、雇用が大幅に伸びるなら、9月のFOMCにおいてテーパリングの開始を決定、早ければ10月から実際にテーパリングを開始するとの見方が一段と強まるのは間違いない。今回は、こうしたテーパリングに向けた動きが金融市場にどのような影響を及ぼすのか、2013年から始まった前回のテーパリング局面と比較することで、検証してみたいと思う。

まず、テーパリングによってアメリカの長期金利はどのように動くだろうか。前回のテーパリング局面で金利が上昇したのは、当時のベン・バーナンキFRB議長が突然量的緩和策の縮小の可能性を示唆し、「テーパー・タントラム」と呼ばれる金融市場の混乱が生じた2013年5月から、実際に開始が決定された同年12月のFOMCまでだ。

実は、テーパリングが行われてからは、長期金利は低下傾向にあった。FRBの金融政策が直接的に影響するのは短期金利であり、長期金利は景気や物価動向など、他の様々な要因を背景に市場によって決定されるということを、改めて証明する格好となったわけだ。

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