1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

京都を襲う「大借金・人口減・観光壊滅」の三重苦 古都・文教都市に特有の制約も税収増の障壁に

東洋経済オンライン / 2021年8月26日 11時0分

京都東山の八坂の塔(写真:kyuron2512 / PIXTA)

千年の都・京都府京都市が危機に直面している。人口減、観光客減、そして借金返済という三重苦にあえいでいるのだ。世界遺産の街にいま、何が起きているのか。

■人口減少数「日本一」

京都市の人口は140万720人(住民基本台帳、令和3年1月1日時点)。市区町村別では全国8位の規模である。しかし、前年比では8982人減となり、市区町村別で日本一の減少数となっている。

京都市の人口の推移は以下の通りだ。

緩やかではあるが、右肩下がりとなっている。直近18か月(2020年1月~2021年7月)で見ると1.0%の減少で、日本の総人口(日本人以外含む=推計人口)が同期間0.5%減だったことを考えると、減り方はやや大きい。

京都市の人口が長期的に減少している背景にはいったい何があるのか。2010年以降の国勢調査の結果などをベースに検証してみよう。2020年調査では、前回(2015年)調査時よりも1万293人の減少(0.7%減)となっている。

やはり人口減の大きな理由は少子化だ。2010年次(2009年10月~2010年9月)の出生者数は1万1616人だったが、2020年次(2019年10月~2020年9月)の出生者数は9548人と1万人を割り込んでいる。

一方、京都市の転入・転出者の状況を見ると、過去10年間では直近の2020年度以外、1000~2000人前後の転入超過(出ていく人より入ってくる人の方が多い)が続いている。しかし、住宅購入を検討する若い子育て世代の転出が深刻だ。

広い意味での「子育て世代」である25-44歳世代の2020年1年間の人口減少数は8501人(30代は4444人)にもなる(住民基本台帳ベース)。

  • 25-29歳 0.56%減 
  • 30-34歳 2.82%減 
  • 35-39歳 2.94%減 
  • 40-44歳 3.90%減

当然、子ども世代の人口も減少だ。子ども人口(0-14歳)は15万7505人から15万5062人へと2443人減少(1.56%減)となっている。

20代、30代の転出先で目立つのは大阪府(20代4733人 30代2335人)、東京都(20代2806人 30代996人)、滋賀県(20代1535人 30代1022人)だ。東京都や大阪府は就職や転勤が多いが、滋賀県はより良い住宅・生活環境を求めた移住・転居が多いとみられている。

■子育て世代離れの原因は「地価高騰」

2010年代以降のインバウンド拡大で京都に外国人観光客があふれる中で、ホテルの建設ラッシュや外国人による町家などの不動産取得が続き、そのあおりを受けて市内の地価が上昇し、住宅取得価格が跳ね上がってしまった。市内の住宅地の公示価格はコロナ禍で2020年こそ0.4%のマイナスに転じたが、まだまだ高い。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング