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日本株は岸田首相誕生なら米国株を急追できるか 日米の株価格差は「戦後最大レベル」まで拡大

東洋経済オンライン / 2021年9月4日 9時0分

にわかに注目を浴びだした岸田前政調会長。もし自民党総裁、首相となれば株価は上昇するだろうか(写真:ロイター/アフロ)

アメリカ株市場は、9月に入ってもS&P500指数の最高値更新が続き、年初来のリターンは20%を超えた。

■支持率低下に直面するバイデン政権の経済政策は?

注目された8月27日のジャクソンホール会議におけるジェローム・パウエルFRB (連邦準備制度理事会)議長の発言を前に、株高を警戒していた一部論者はこれが悪材料になるリスクを指摘していた。実際には、議長の発言を受けて、アメリカの市場では長期金利低下と株高が進んだ。

パウエル議長の発言そのものに新たな材料は乏しかった、と筆者は評価している。ただ、テーパリング(資産購入の縮小)の開始を年内に決定することに加え、労働市場について時間を割いて言及して「経済は復調しているが完全雇用には距離がある」と強調した。テーパリング開始が早期の利上げ開始に直結しないということであり、インフレリスクへの警戒を強めているタカ派メンバーとは明確に異なる姿勢を示した。

一方、最近のインフレ上振れを「一時的」と許容し、労働市場回復を徹底させるパウエル議長などハト派メンバーの姿勢が明確な中で、ジョー・バイデン政権がパウエル議長続投とラエル・ブレイナード氏の副議長起用で動いている、との観測記事をブルームバーグが8月27日報じた。議長人事は政治情勢が影響するので状況は流動的だが、拡張的な財政政策姿勢をリードするジャネット・イエレン財務長官の考えが、バイデン政権において重視されていることを意味する。

現在バイデン政権は支持率低下に直面しているが、経済成長を押し上げる財政金融政策は不変であり、これが高い経済成長率と株高を支える構図は崩れていないと評価できる。また、パウエル議長の姿勢を踏まえると、9月FOMC(連邦公開市場委員会)ではFRBメンバーの2022年以降の利上げ想定は、前回の6月見通し発表時のようには大きく引き締め方向にシフトする可能性は低いだろう。

一方、アメリカでは、財政政策に関する議論が膠着して、2022年度予算協議の合意が遅れ、法律で定められた債務上限に抵触して年末までに政府機関の閉鎖が再び起きるリスクがある。大統領選挙が行われた2020年同様に、秋にアメリカ政治に起因する不確実性が、株式市場の上値を抑える場面は増えるかもしれない。

だが、民主党の現行の「アメリカ雇用計画」などの歳出規模は、中道派議員への配慮を見せやや規模を縮小させつつ、多少の時間はかかっても、超党派のインフラ法案を除いて、民主党が単独で可決できると筆者は予想している。もともと、アメリカ雇用計画などが議論されている財政政策は長期にわたるメニューであり、短期的な経済成長率に対する影響は限定的なので、株式市場を大きく下落させる要因にはならないだろう。

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