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億ションは「買うよりも売るほうが難しい」理由 中古に1億円以上払う層が選ぶエリアは限定的

東洋経済オンライン / 2021年9月10日 9時0分

Ryuji / PIXTA

全戸完売していたタワーマンションにキャンセル住戸が出た。しかし、その価格表を見て驚いた。価格が以前の2割増しで再販されることになっていたからだ。こうしてまた億ションの供給戸数が増えた。

コロナ禍で持家需要は急拡大したが、不動産は需給バランスがひっ迫すると価格が上がる。こうした相場では億ションが続出することになるが、億ションを買った人は大成功か大失敗かのどちらかになりやすい。その分かれ目は理解しておいた方がいい。

■億ション市場は特殊

2020年の都区部の新築マンション平均価格は7,714万円に高騰している。新築の億ション供給戸数は1818戸に及ぶ。これは都区部の供給戸数の6戸に1戸が億ションであることを意味する(いずれも不動産経済研究所調べ)もう億ションは珍しいものではなくなった。しかし、億ションは買うのは簡単だが、売るのは難しい。それは1億円以上で売れるには要件があるからだ。これを満たさない場合、売るに売れなくなってしまう。

例えば、浅草で3億円弱の新築マンションは2億円ほど下落した事例がある。住宅ローンの審査上限は通常1億円であることは知っておいた方がいい。億ションの市場規模は何倍に膨らむこともあれば、その逆もあり得るので注意が必要だ。

先日、山手線外側のJRのターミナル駅付近の億ションを買いたい方の相談を受けた。事前に調べることは、その駅での1億円以上での中古成約事例である。その数と物件属性を把握しないとアドバイスはできない。その結果は、9000万円弱が最高値であった。この駅周辺では億ションを買う人はいないと考えた方がいい。そうなると、買うのはいいが、売る際には9000万円ぐらいまで値下がりを覚悟してください、としか言いようがない。

億ションで失敗しない方法は、まずは立地にこだわることだ。マンションは「1に立地、2に立地」である。だからこそ、億ションもエリアを選ぶことが最も重要になる。その立地とは「アドレス」(住所)を意味する。その意味で、中古成約事例の多いアドレスを突き止めればいいことになる。

中古億ションの成約事例の分布は偏っている。行政区割合の1位は港区、2位は渋谷区、3位は千代田区で、この上位3区で過半数を占めるという事実から、億ションはこの3区に絞った方が無難である。

億ションを買う人はたいていの物件が買えるので、どんなに立派な建物でもお眼鏡に適わない立地には見向きもしない。常に港区の高級住宅地である3A(青山・麻布・赤坂)と比較されると思った方がいい。こうした場所に勝つ要件を持ち合わせた立地の物件しか億ションでは売れないと思った方がいい。

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