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台湾の在日本代表に対する情報工作に中国の影 日本の自民党総裁選・総選挙による変化を好機と見たか

東洋経済オンライン / 2021年9月15日 7時20分

2021年4月、成田国際空港で台湾から日本に寄贈されたマスクが入った航空貨物の前に立つ台北駐日経済文化代表処(大使館に相当)の謝長廷代表(中)(写真・時事)

9月6日、台湾大使に当たる台北駐日経済文化代表処代表の謝長廷氏が、自身のソーシャルメディア(SNS)ページに投稿した内容が、台湾社会でさまざまな議論を呼んでいる。しかし、よくよく分析してみると日本にとっても他人事ではなく、中台戦争の最前線にいることを暗示したものだ。

■「警察に圧力をかけた」とのSNS投稿が発端

9月4日にフォロワー数2.1万人のライター・條子鴿氏(條子は中国語で警察の隠語でサツに相当、鴿はハトの中国語で台湾警察のシンボルを表す)が、自身のSNSで警官時代の思い出話として、謝代表とその子どもを示唆する内容を投稿した。いわく、信号無視の車を止めて違反キップを切ろうとしたら、運転手に「俺の親父が誰か知っているのか?」と脅されたという。

その後、威嚇されながらも職務を淡々とこなしていたら、しばらくして副支局長から、「さっき高級車の違反キップを切ったのかね?」「彼の親が行政院長(首相に相当)だと知ってのことかね?」と問われ、後日、訓告の処分を受けたという。そして、投稿は「訓告が懐かしい。遠い日本の謝さんに、この思いが届くだろうか」と結んでいる。

作家でインフルエンサーの投稿は、瞬く間に台湾の各メディアで取り上げられた。しかし、同時にネット民やメディアでもさまざまな検証がなされた。

まず、謝代表が行政院長の職にあったのは、2005年2月から2006年1月で、條子鴿氏と思われる人物が台北市警に異動したのは2007年。また、條子鴿氏は自身の著書で、1996年に台湾史上最大最悪と言われる賭博ゲーム機に絡む検察警察汚職事件の前に警官だったことを明らかにしている。しかし自身のSNSで、同年に台湾初の総統選挙で中国が台湾海峡にミサイルを発射した台湾海峡危機では、戦闘機乗りとしてスタンバイしていたと投稿していたのだ。こうしたつじつまが合わない言説があぶりだされ、信憑性を疑われたのだった。

そして先の謝代表の投稿となった。まず、「子どもとは諸般の事情から絶縁した」こと、そして今回限りであるが「子どもを助けたい親心から投稿に至った」ことを記した。條子鴿氏に対しては、思い出話が事実なのかどうか、十分な証拠を示してほしいと要求した。

具体的には1つ目に、本名と台北市警に勤務していた正確な時期と部署、処分を受けた理由を提示してほしいということ。2つ目に、十分に納得できる証拠を提示できれば、子どもに代わって自らが土下座して謝罪すること。その写真を使って将来、選挙に出てもらっても構わないということ。3つ目に、「思いが届いたか」との問い掛けに対し、当初から條子鴿氏が送った訓告処分の通知を受け取っていないと答えている。そして謝代表は、「共産党の金は受け取らないほうがいい」と結んでいる。

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