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JR西「500系」新幹線、なぜ今も圧倒的人気なのか スピードとスマートさを追求した斬新デザイン

東洋経済オンライン / 2021年9月18日 6時30分

独特な先頭部の流線形デザインが目を引く500系新幹線(記者撮影)

新大阪から西へ向かう山陽新幹線は1972年の開業以来、半世紀にわたって西日本エリアの大量輸送を担ってきた。直通する東海道新幹線の車両がN700SまたはN700Aで形式が統一されているのに対し、九州新幹線に乗り入れて新大阪―鹿児島中央間を「みずほ」「さくら」として走るN700系、新大阪―博多間の「ひかりレールスター」700系の8両編成も加わり、さまざまな顔ぶれを見ることができる。

そのなかでも流れるようなフォルムで目を引くのが500系だ。JR西日本が航空機に対抗して独自開発し、当時世界最速に並ぶ時速300kmでの営業運転を実現、東海道新幹線でも活躍した。現在は山陽新幹線内の各駅に停まる「こだま」の運用に徹しているが、スピードを追求した斬新なデザインで、歴代新幹線車両のなかでも人気が圧倒的に高い名車といえる。

■戦闘機のような先頭形状

特徴的なデザインはドイツの工業デザイナー、アレクサンダー・ノイマイスター氏が手掛けた。同氏はドイツやスペインの高速鉄道の車両にも携わっている。車体のカラーリングについてもJR西日本のコーポレートカラーの青が基調で、それまでの東海道・山陽新幹線とはかなり印象が異なる。開発に当たっては、時速350kmでの運転を目指して開発した500系900番台(愛称:WIN350)が原型となった。

トンネルの微気圧波への対策として先頭車両は15mにわたって長い「鼻」となっている。戦闘機の風防を思わせる運転室の窓の形もユニークだ。傾斜部分は客室内の天井にまでわたっているため、運転室のすぐ後ろにはデッキと乗降扉がなく、定員はほかの新幹線車両より少ない。

0系新幹線以来となる全電動車方式だが、空気抵抗を減らした円形の車体断面によって、消費電力が抑えられた。鋭く尖った前面の形状はカワセミのくちばし、走行時の風切り音を低減できるようにパンタグラフにはフクロウの羽の研究が生かされているという。車体には軽量と強度、防音に優れたアルミハニカム構造を採用。車体間ダンパとセミアクティブサスペンションの導入で乗り心地を向上させた。

500系は1997年3月に山陽新幹線の新大阪―博多間で「のぞみ」としてデビュー。同年11月に東海道新幹線の東京駅まで乗り入れを果たした。自慢の健脚を生かし、新大阪―博多間は最速2時間17分、東京―博多間を4時間49分で結んだ。東京駅6時ちょうど発の「のぞみ1号」の運用にも500系が充てられた。

■2年後に「カモノハシ」登場

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