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自民総裁選後の日本を待ち受ける「米国の超大物」 駐日大使予定のエマニュエル氏は恐ろしい人物

東洋経済オンライン / 2021年9月29日 14時0分

この経緯だけでも、筆者はひとりの在米日本人として、バイデン政権は日本をどうしたいのか、戦々恐々とするところだが、当の日本国内は、まさに自民党の総裁選一色である。今はそれを眺めるとして、背景説明がやや長くなったが、エマニュエル氏がどんな人かを、シカゴ市長時代のエマニュエル氏を知る在住の立場からも、もう少し紹介する。

■クリントン氏の選挙資金マネジャーとして大活躍

シカゴの「セファルディム」(イベリア半島に住んでいたユダヤ人)の移民の孫として生まれ育ったエマニュエル氏は、早くから野心的な性格を活かして、民主党の政治家の元で修業を積んだ。そして、30歳そこそこで、アーカンソー知事から大統領に挑戦したビル・クリントン氏の選挙資金マネジャーになった。

そこでユダヤ系人脈も生かしつつ、彼は圧倒的な能力を発揮した。若いクリントン氏よりも大物だったライバルの民主党候補者が、選挙資金集めで脱落する中、エマニュエル氏はユダヤ系人脈を活かして、一人で当時としては破格の7500万ドルを調達したのである。

そして予備選を勝利したクリントン氏が、現職のジョージ・H・W・ブッシュ大統領(父ブッシュ)に挑んだ本選では、ビジネスを通じてユダヤ人社会の援助も受けていたロス・ペロー氏の出馬によって共和党の票が割れた。当然ながら、ブッシュ大統領はクリントン氏に苦戦を強いられた。

すでにこれを最初から見越していたかのように、ゴールドマン・サックス(GS)は、クリントン陣営のエマニュエル氏に先行投資を開始。エマニュエル氏の給料はGSが払ったという。

そして思惑どおりクリントン氏がブッシュ大統領を破ると、エマニュエル氏はそのまま33歳でクリントン大統領の参謀としてホワイトハウス入りした。そこからは、補佐官からアドバイザー、そしてストラテジストとして重用され、最終的には、NAFTA(北米自由貿易協定)締結の原動力になった。

その圧倒的実力は、NBCの大ヒットドラマ「ウエストウイング(邦題「ザ・ホワイトハウス」)のなかで「ジョシュ・ライマン」としてアメリカ人の間では有名だ。

だが、エマニュエル氏が本領を発揮したのはこの後だろう。クリントン政権を1998年に離れると、ウォール街でM&Aに従事。それからイリノイ州から連邦下院議員に当選すると、2006年の中間選挙では、当時のハワード・ディーン民主党全国委員長の方針に反して「大統領選挙に勝てる候補者」に集中的に資金を当てる政策を断行。それが共和党から、下院の過半数を奪う原動力になった。この結果、このときから民主党下院のリーダーになったナンシー・ペロシ氏(下院議長)はエマニュエル氏の実力を認めざるをえなくなった。

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