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日経平均の今後を左右する「重大要因」とは何か テーパリング問題より注視すべき動向とは?

東洋経済オンライン / 2021年10月1日 8時30分

アメリカではどうやらテーパリング(量的緩和の縮小)は11月にも始まりそうだ。だがテーパリングそのものよりも、もっと重要なことがある。それは何か(写真:まちゃー/PIXTA)

日経平均株価は8月20日の年初来安値(2万7013円、終値ベース、以下同)からわずか12営業日で約3000円上昇し一気に3万円を回復すると、9月14日には年初来高値を更新した(3万0670円)。その後、9月21日は中国の不動産大手グループ恒大集団の資金繰り懸念を嫌気した「グローバルリスクオフ」を受けて一時3万円を割り込んだ。今後の株価はどうなるか。以下でポイントを整理する。

■そもそも株価上昇の背景は何だったのか

日経平均がここまで上昇した理由としては、欧米経済の回復継続のほか、日本固有の要因として(1)新政権に対する期待、(2)国内の新型コロナ感染状況の好転、があるだろう。相場解説などでは(1)が話題になることも多いが、年初来高値を更新した9月14日までの直近1カ月の株価上昇率を業種別パフォーマンスから判断すると、市場参加者は新型コロナ感染状況の好転をより強く意識していたとみられる。

東証33業種別の上昇率ではサービス業が6位にランクインしており、国内景気に対する期待感がうかがえる。これまで株価指数を下押ししてきた外食、旅行、レジャーといった内需関連銘柄の上昇が特徴的であった。日本株が欧米株対比で出遅れていた最大の要因は内需停滞であったから、そこに光明が差し込み一気に雰囲気が好転した形だ。

結論を先取りすると、テーパリング(量的緩和の縮小)それ自体が株価下落を引き起こす可能性は低いと考えている。9月FOMC(連邦公開市場委員会)では11月のFOMCでのテーパリング開始の決定が強く示唆されたが、アメリカの中央銀行に当たるFED(連銀)が十分な準備期間を設け、丁寧な情報発信をしてきたこともあり株式市場の反応は限定的であった。

またテーパリング開始以降、緩和の度合いは弱まるものの、累積的な緩和効果は高まっていくことも重要だろう。その緩和度合いを感覚的につかむのに便利な指標としてアトランタ連銀が公表する「シャドーレート」がある。この指標はバランスシート拡大などを通じた金融緩和効果をFF金利(アメリカの民間銀行が資金を融通し合う際に適用される短期金利)の利下げに換算したもので現在マイナス2%近傍にあるが、量的緩和の効果は累積的であるからテーパリング開始後も低下する公算が大きい。

たとえばQE(量的緩和策)3次のシャドーレートは2014年1月のテーパリング開始後も低下を続け、量的緩和が終了した2014年10月頃まで底辺に張りつき、その間、株価は上昇基調を維持した。今回の局面に当てはめると、シャドーレートは2022年央まで低下基調をたどり、上昇は資産購入終了が予想される2022年3Q以降となる蓋然性が高い。その間リスク性資産をサポートする公算が大きい。

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