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日経平均の今後を左右する「重大要因」とは何か テーパリング問題より注視すべき動向とは?

東洋経済オンライン / 2021年10月1日 8時30分

FRB(連邦準備制度理事会)が示したドットチャート(政策金利見通しの予想分布図)に基づけば、2022年末までに0.5回分の利上げがあり、その後2023年に3回、2024年に追加で3回の利上げが実施される。ここまでは市場参加者の予想に概ね組み込まれていると考えられる。もっとも、インフレ率が高止まりすれば、利上げの開始時期の前倒しにつながったり、利上げペース加速を招いたりする可能性があり、それらは株価下落要因となる。こうしたリスクを考えるにあたってインフレの構造を把握しておくことは重要だろう。

■今後は「家賃主導型」のインフレを予想

まず、これまでのインフレ率は「特定品目主導型」であった。インフレ率を押し上げてきたのは中古車や宿泊設備などパンデミックの影響を強く受けた品目に集中しており、その要因としては半導体不足に伴う新車の供給制約、パンデミックからの力強い需要回復など「一時的」とみられるものが多かった。こうした「特定品目主導型」のインフレは持続性に欠けると考えるのが自然だろう。したがって、金融政策に与える影響は限定的と判断される。

もっとも、今後は「家賃主導型」のインフレが予想される。CPI(消費者物価指数)の約3割を占める家賃がケース・シラー住宅価格指数に約1年遅れて動くことを踏まえるとその確度は高い。6月のケース・シラー住宅価格指数は前年比プラス19.1%と2000年代半ばの住宅バブル期を凌駕する勢いで上昇し、3カ月前比年率ではプラス23.5%へとさらに上昇の勢いを強めている。

これまでのところ家賃はCPI全体の上昇を抑制する方向にあったが、向こう数カ月でパンデミック発生前の上昇率に回帰し、それ以降は上昇の原動力になる可能性が高い。新型コロナ禍における金融緩和が住宅ローン金利低下を通じて住宅市場を刺激してきた経緯を踏まえると、「家賃主導型インフレ」は金融政策に相応の影響を与える可能性がある。

インフレの持続性という意味において最も重要なのは賃金、労働コストであろう。「賃金主導型」のインフレを考えるうえで、最近のJOLT(労働実態調査)統計は示唆に富んでいる。

まず7月の求人数は前月比プラス7.4%、1093.4万件と過去最高を更新し、企業の採用意欲が旺盛であることを示した。次に採用者数(入職者)は666.7万人へと増加し労働市場の回復を示したが、求人件数と採用者数の乖離は大きく、なお人手不足感が強いことを浮き彫りにする結果であった。このように労働需給が逼迫するなかで注目すべきは自発的離職率の上昇。7月は2.6%へと上昇し、過去最高を更新した。

■日経平均の今後の株価上昇に必要な条件とは

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