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岸田新首相が投資家を不安にさせる3つのリスク 目先の衆院選は乗り切っても2022年以降が怖い

東洋経済オンライン / 2021年10月2日 6時30分

現在の所得税と住民税を合わせた最高税率は約55%だが、株式等による金融所得は約20%の税率の分離課税なので、後者の比率が高くなると総所得に対する税率が下がるのだ。

そこで、「格差」に対する対策として、金融所得に対する課税を強化するという趣旨なのだが、これは「貯蓄から投資へ」の流れに逆行しかねない悪手だ。

そもそも、リスクを取って儲けることを今よりもさらに強く罰することは不適切ではないか。

例えば、金融資産を8億円持っていて株式投資しているA氏が(もちろんリスクを取って)2億円稼いだ場合に約4000万円課税されるが、10億円持っていて全額じっと銀行預金に資金を置いたままのB氏はほぼゼロ金利なのでほとんど課税されない。同じ資産額10億円のお金持ちに対して要求する税負担として不適切ではなかろうか。投資の利益を過剰に罰しているように見える。

将来の税源は、「投資」と「貯蓄」に対して不平等なものではなく、「資産」を課税ベースにした富裕税的なものを工夫すべきではないだろうか。貯蓄も資産として同様に課税されるなら、株価に対する悪材料にはならない。それに、格差対策が喫緊に必要なのは、「上」の(富裕層の)側よりも、「下」の側の特に低所得・小資産の勤労者ではないだろうか。その点では、基礎年金を全額税負担にする「最低保障年金」は好ましい。

■今年を乗り切っても来年以降「より大きなリスク」

【2】選挙で負けるリスク

「菅首相」から「岸田首相」に「表紙替え」を行っても、今回の衆議院選挙にまだ楽観はできない。今年に入って、議員の補欠選挙、自治体の首長選挙や東京都議選挙、などで苦戦してきた流れをどの程度逆転できるか。

加えて、さらに心配なのが、政権がフレッシュではない状態で迎える来年の参議院選挙だ。ここで与党が大敗すると、政権は一気に弱体化するだろう。現時点では、「野党が弱すぎる」が、いつまでも「弱い」と決めつけていられるものだろうか。

【3】2023年「日銀正副総裁指名」のリスク

「岸田首相」を前提としたときに、日本経済にとって中期的に心配なのは、2023年の3月に交代が予定されている日銀の正副総裁に、金融緩和に対して消極的な人物が指名されるリスクだ。

 日銀の政策委員の人事は、人々が将来の期待を形成するうえで重要な「フォワード・ガイダンス」の意味合いを持つ。この人事が緊縮的なバイアスを持つ岸田首相の下で行われるとした場合に、その影響は心配だ。これは、少なくとも向こう数年の、日本経済と金融市場に影響を与える大きな意思決定だ。具体的な人選の名前は挙げないが、筆者はこの人事を最も心配している(本編はここで終了です。次ページは競馬好きの筆者が週末のレースを予想するコーナーです。あらかじめご了承ください)。

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