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新型シビック「6速MT」をホンダが“推す"理由 大衆車からスペシャリティへと変わるイメージ

東洋経済オンライン / 2021年10月3日 11時0分

こうした感覚は、ベストセラーの軽自動車「N-BOX」や、惜しまれながら生産中止となった「S660」にも通じる、ホンダエンジニアリングの真骨頂だと思う。

技術的には、プラットフォームと駆動系を先代から踏襲しつつ、各所に改良を加えたもので、目新しいものはない。

しかし、コーナーリング時の走りの“つながり感”や加速、NVH(音・振動・路面からのつきあげ)の対策、パワートレインからの音などを様々な走行シーンで一体化させるきめ細やかな対応を行うなど、地道な努力を積み重ねている。

特に高速道路の合流時は、CVTのシフトアップ制御がまるでMTのようにダイレクトで、心地よかった。ホンダは、11代目シビックを「爽快シビック」と称するが、軽快さを含めたクルマ全体からの感じるのは、たしかに爽快感なのである。

■6MTには「操る楽しさ」がプラス

次に、6MTを搭載するEXに乗り換えると、爽快さと軽快さは変わらず、そこに“操る楽しさ”が加わる。そのシフト操作は、ショートストークと高剛性化により“カチカチ”とか“コックリ”というよりも、スイスイとシフトできるイメージだ。

とはいえ、搭載エンジンは1.5リッターターボであるため、グイグイと前に押し出すような豪快さはない。あくまでも、走行シーンにより適宜なトルクを出すことで操縦安定性が高まり、さらにアクセルを踏み込めば、高回転域まですっきりとした伸び感を楽しむことを優先する。

速さや豪快さではなく、走りの質感の高さを追求した質の高いスポーツ車だといえる。軽快さの観点で誤解を恐れずいえば、マツダ「ロードスター」に通ずるものがある。

ここから本稿の本題へと移ろう。なぜ、ホンダは日本で10世代目に続き、新型シビックでも6MTを出し続けるのだろうか。その背景には、日本でのシビックの立ち位置がある。

ホンダによると、シビックは初代から10世代まで、グローバルで累計約2700万台を販売したという。 

直近2020年度のグローバルでの販売数は、最も売れた中国が約25万4000台、次はアメリカでほぼ同数の約25万3000台、次いでヨーロッパが約14万台。日本は、中国やアメリカのわずか3%、約8700台にとどまる。

■エリアで異なるシビックのイメージ

販売台数も大きく違えば、仕向け地それぞれで、商品性に対する捉え方が大きく違うのも、シビックの特徴だ。

たとえば、アメリカでは幅広い世代に売れており、ホンダという高いブランド価値を認識したうえで、リセールバリュー(下取り価格)も高く、故障も少なく安心して買える“安全パイ”という認識が強い。

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