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「稼ぎが少ない方が家事をするのは当然」の落し穴 「無償労働の価値」を知らない人が認識すべき事

東洋経済オンライン / 2021年10月4日 6時30分

お子さんが3歳なので、このままの収支が続くとすれば、お子さんが中学に入学する10年後は、貯蓄が3000万円前後になっているはずです。

一方、Uさんの収入が150万円ダウンしたとすると、年間貯蓄額は50万円から100万円となり、10年後の貯蓄は1100万~1600万円程度です。ただ、子どもが成長するとともに、家計費は膨らんでいくことには注意を促します。

食費や水道光熱費、お小遣いはもちろんのこと、行動範囲が広がれば交通費もかかりますし、スポーツや音楽などの習い事にお金がかかるようになるかもしれません。

子どもの教育費も家計収支を大きく左右する要因です。中学から私立に進学する可能性とか、大学進学した場合の費用を親が負担するのかといったことも考えておく必要があります。仮に、小学校4年くらいから塾通いが始まるとするなら、収入がダウンするとまったく貯蓄ができなくなる可能性もあります。

ただし、あくまでもヤリクリすることなく、今の支出が続いたらという前提です。では、「何とかなる」レベルまでのヤリクリ、つまり今の年間貯蓄額をあまり減らさないためのヤリクリとはどの程度のヤリクリなのでしょう。

それを明らかにするために、現在の年間支出を整理して、ヤリクリできる支出とヤリクリできない支出に分けます。食費や日用品費、水道光熱費はヤリクリするには限界があります。ヤリクリしすぎて生活の質が下がったり、健康を害しては元も子もありません。

なので、どうしても趣味や旅行に関する費用、お小遣いなどが減らされる憂き目にあいます。さらに外食費、タクシー代、洋服代など、少しずつ削っていっても、なかなか150万円という収入減を埋めることは容易ではありません。

150万円を節約しようとすると、月に12万5000円節約する必要があります。贅沢はしないようにしても、人付き合いや子どもへのお金のかけ方にも影響が出る金額です。

もっと将来に目を転じてみれば、退職金や老齢厚生年金への影響も無視はできません。また、夫の所得が定年まで安定しているかもわかりません。そのような確認作業をやっていくうちに、お二人の顔が暗くなっていきます。

いくら夫の稼ぎのほうがいいといっても、妻の減収分を今の年収に上乗せして稼ぐことは不可能です。しかも、女性の収入が平均的に男性より低いのは、社会的要因も大きく、女性の責任ではありません(前回記事「「時短勤務」を極力避けるべきこれだけの理由」参照)。

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