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「稼ぎが少ない方が家事をするのは当然」の落し穴 「無償労働の価値」を知らない人が認識すべき事

東洋経済オンライン / 2021年10月4日 6時30分

であれば、2人で力を合わせて世帯の「売り上げ」確保に力を注ぐほうが建設的です。「何とか今の世帯売り上げを確保する方策を話し合ってみませんか」と水を向け、お二人の顔が少し明るくなったところで、Uさんに今の生活を続けることの困難さを具体的にお話ししていただきました。

■有償労働と無償労働を足したら、妻のほうが長かった

Uさんが語ったのは次のようなことです。

・いつも時間に追われて子どもに当たってしまい、そのたびに自分を責めてしまう

・ 夫は仕事だけしかしていないのに、そのことで夫自身を責めることはないのが理不尽

・家での夫の様子を見ていると、家事や子どもの世話もやれるはずなのに、そもそも自分の仕事とは思っていない

・職場の同僚や上司とうまくいってないわけではないが、以前のようには働けていないことで、申し訳ないというより悔しい思いがある

Uさんの平日の家事・育児・労働時間は、通勤時間を含めて約14時間半です。そのうち家事や子どもの世話に充てる時間は約4時間。この4時間はいわゆる無償労働です。夫は確かに14時間と長時間労働ですが、全労働時間はUさんと同じくらいで、ほぼ有償労働で占められています。

Uさんの夫の稼ぎは、Uさんの無償労働によって支えられている現実が明らかになりました。Uさんの夫は、自分のほうが長く働いて多く稼いでいるので、家事は手伝い程度でいいと思い込んでいたのが、無償労働を入れると妻のほうが労働時間が長いことに驚き、申し訳なさそうにしていました。

■「世帯売り上げ」を確保するためにできること

そこで、世帯売り上げを減らさなくてすむために、どうしたらUさんの不公平感を払拭できるのかを話し合おうということになりました。このように、さまざまな材料をテーブルに乗せ、夫も自分事として考えるようになったことで、Uさんの気持ちはほぐれていきました。

その後、Uさんは家事の見える化をして、夫もともに担える方法を考えたり、便利な家電をリストアップしたり、家事サービスの外注を検討したり、地方に住む親に頼んで仕事の繁忙期など1カ月のうちの3日から1週間くらい来てもらえないかなど、可能かどうかは深く考えず、とりあえずアイデアを口に出して話し合ってみたそうです。

家事の外注は贅沢だと思っていたUさんでしたが、自分がパート勤務に転換することで月に十数万も収入が消えてしまうことを考えれば、必要経費だと割り切れるようになりました。

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