1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

フェイクニュースを生む「こたつ記事」とは何か デマやガセに騙されるのは読者のせいじゃない

東洋経済オンライン / 2021年10月10日 17時0分

──生態系汚染の中核として指摘されているのがミドルメディア。

ブログ・掲示板などソーシャルメディアの情報を集約してマスメディアに紹介する、ニュースサイトやまとめサイトの類いですね。フェイクニュースはこのミドルメディアによって生成され、ポータルサイトを頂点としたニュース生態系で拡散・循環します。

2006年にライブドア事件で新聞がポータルサイトから記事を引き揚げ、その穴埋めにミドルメディアの記事がかき集められた。それが意外とウケた。ポータルサイトはPV(ページビュー)を稼げれば素性のわからないサイトでもいいわけで、以後ミドルメディアは雨後のたけのこのごとく増殖した。

経営が脆弱な彼らにとって、既存メディア攻撃は手軽にPVを稼げる格好のテーマ。引用元やデータの提示がなく、事実確認できないサイトも多い。ネタを引っ張ってきて自由に編集し、存在しない書き込みだって捏造可能。新鮮で驚きに満ちているので、読者は「真実はこっちかもしれない」と幻想に陥る。陰謀論への扉です。

──ポータルサイト側は、この状況をどうみているのですか?

自らはコンテンツを掲載する場=プラットフォームであると主張し、責任を曖昧にしてきた。彼らは低コストでPVを稼ぐ手段として、ネットの反応を記事化する手法を生み出した。取材なしで書ける「こたつ記事」はデータも根拠も示さず、「ネットで話題」と銘打って簡単に記事を作れる。最近テレビや新聞も手を染めていますよね。ネットで影響力の弱い既存メディアがPVを重視するようになり、ミドルメディア化している。

低品質なこたつ記事を根絶すれば、フェイクニュースの生成はだいぶ抑えられるはずです。ヤフーのニュースなんて、ネットの世界では7時のNHKニュースみたいなもんじゃないですか。責任があるわけです。そこに確認不十分なニュースを垂れ流しつつ責任ありませんと開き直って、巨額の利益を得るのっておかしくないですか。

■ファクトチェックも意味がない状態

──一方で、フェイクニュース対策としてのファクトチェックやメディアリテラシーに対しては、疑問を呈されていますね。

ゴミは拾ったほうがいいし、ファクトチェック自体は大事な活動です。ただ現状は、工場がドバドバ汚染水を放出し真っ黒になった川の中でゴミ拾いするようなもの。メディアリテラシーも同じで、汚れた川から真水を取り出すには装置が要る。でもそれをみんなが持ってるわけじゃないので、下手にかき回して底からヘドロを巻き上げるだけ。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング