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世代問わず人気の軽カー「タント」発売2年通信簿 ファミリーから高齢者までターゲットを拡大

東洋経済オンライン / 2021年10月11日 11時0分

2021年9月21日に一部改良を発表した軽乗用車「タント」。一部改良では、一部グレードで電動パーキングブレーキやオートブレーキホールド機能、コーナリングトレースアシストを標準装備し、先進安全機能を進化させた(写真:ダイハツ工業)

ハイトワゴンの「ムーヴ」よりさらに背の高いスーパーハイトワゴン(トールワゴンとも呼ばれる)となるダイハツの「タント」が、2019年7月のフルモデルチェンジによって4代目となり、2年が過ぎた。

スーパーハイトワゴンの販売競争は依然激しく、軽自動車市場を牽引する勢いが続いている。業界1位を堅持するのは、ホンダ「N-BOX」だ。これにスズキ「スペーシア」が続き、僅差でタントというのが8月の販売状況である。その2車はなかなかN-BOXを超えられないが、スペーシアとタントは接戦でN-BOXを追い続けている。

いずれの車種も8月は前年同月比で90%前後の販売であり、前年累計比では3社とも100%を超えている。多少の波はあるとしても、スーパーハイトワゴン人気はどこまで続くのかと思う。またその命運が軽自動車を販売するメーカーの行方を左右することになるだろう。

■高齢社会を見据えたユニバーサルデザインの採用

そうした激戦市場のなか、現行のタントが注力したのは、高齢化社会を視野に入れたユニバーサルデザインだ。

2003年に初代タントが誕生した。そのとき目指したのは、子育て世代の若い家族のための軽として、小さな子供を車内で世話しやすい空間を求め、ハイトワゴンよりさらに天井の高いスーパーハイトワゴンを構想した。

タントという車名は、イタリア語「TANTO」から取られたとされ、“とても広い”とか、“たくさんの”という意味がある。そこから、たくさんの幸せをもたらすクルマでありたいとの願いを込めた。日本語でも「たんと食べなさい」というように、たくさんの意味で使われ、馴染みのある言葉でもある。

タントのあまりの爆発的人気にスズキが追従し、「パレット」という名でスーパーハイトワゴンを誕生させた。しかしなかなかタントにはかなわず、よりクルマの性格を明確に示すため、車名をスペーシアと改めて今日に至る。車内空間(スペース)の広さを主張するためだ。

それでも、タントの優位は続いたが、N-BOXが登場し市場が一変した。N-BOXは、外観上はタントやスペーシアと同じようなスーパーハイトワゴンに見えるが、開発の狙いは軽のミニバンだ。開発責任者は、「オデッセイ」や「ステップワゴン」での経験を活かしたと語っている。したがって乗車感覚や運転感覚、あるいは室内の使い勝手なども若干異なり、ほかの2車とは違った印象を与えた。2代目のN-BOXは、その差があまり明確ではなくなったが、それでも初代の強い印象がN-BOX人気を継続させている。

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