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テレビ通販「下取り値引き」の安さは本物か 古くて新しい「二重価格問題」への向き合い方

東洋経済オンライン / 2021年10月14日 11時0分

要するに、下取り価格を設定している販売会社としては、下取り品があるときには大幅値下げをすると表示することにより、買い替え需要を喚起し、買い替えでない消費者が値引きなしの販売価格による購入を敬遠するとしても、結果として購入者が増えるということを期待した販売戦略だろう。

そこで、消費者が確認すべきは、見た目の値引き幅に惑わされることなく、実際の販売価格が市場価格と比べて安いのかということである。この点も立教大のゼミで市場調査をした。

冷蔵庫、エアコン、洗濯機それぞれ3機種(計9機種)について、下取り値引きをしているテレビ通販会社の下取り品ありの販売価格と、池袋にある家電販売店2店舗との販売価格を比較した。冷蔵庫3機種ではすべて家電販売店のほうが安く、エアコンでは同一価格が1機種、テレビ通販会社の下取り価格のほうが安かったもの2機種、洗濯機ではテレビ通販会社の下取り価格が1機種で家電販売店2社の価格差の中間、2機種が一番安いという結果だった。

すなわち、市場価格と比較し、新しい製品の購入時に中古品を引き取ってくれることの便利さとそのときの下取り費用を勘案して購入すべきだろう。

■二重価格が不当とされる事案も相次ぐ

一方、テレビ・ネット通販の普及とともに二重価格表示が不当表示とみなされ、消費者庁から措置命令を受けた事例も多く見られる。ここでは、将来の販売価格を通常価格とする二重価格が不当表示とされた事例を紹介しよう。

将来価格を通常価格として、一定期間のみそれより安く販売し、それを値引き価格と表示するものだ。2018年3月16日、消費者庁はテレビ通販で不当な二重価格表示があったとして、「ジュピターショップチャンネル」に対し、景品表示法違反(有利誤認)で措置命令を出した。

通販番組内でテレビとズワイガニについて「セール価格」と将来の販売価格である「明日以降価格」を併記して紹介したことが処分の対象となった。セール後に「明日以降価格」で販売した期間が短期間で、将来価格として表示することは問題があり、有利誤認と認定した。将来価格の表示に対する初めての処分となった。

ズワイガニは、過去の番組で実施したセール企画「食の祭典!24時間グルメ祭り」において、

  • 〈32%OFF!〉
  • 明日以降¥14,580
  • 本日価格 ¥9,800

と価格を表示した。しかし、実際に「明日以降」と称された価格による販売はセール後に2日間と短期間で、将来の販売価格として十分な根拠とは認められなかった。

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