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アマゾンが17年前から「パワポ禁止」する深い理由 花形職種も容赦なく自動化する「変革」の精神

東洋経済オンライン / 2021年10月15日 16時0分

米ノースカロライナ州にあるamazonの配送センター(写真:Rachel Jessen/Bloomberg)

他の追随を許さないアメリカの巨大IT企業群、GAFAM(グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル、マイクロソフト)。この5社の株式時価総額だけで日本株全体の時価総額を上回るほどのビッグ・テックが、世界経済に大きな影響を与えていることは誰もが知るとおりだ。

そんなGAFAMの中から、「創業初日」を合い言葉にして新たなビジネスを創出し続けるアマゾンをピックアップ。創始者でありCEOであるジェフ・ベゾスが従業員たちの変革の力をどのように導いてきたのか、『GAFAMのエンジニア思考』(アレックス・カントロウィッツ著)より一部抜粋・編集してお届けする。

■アマゾン本社ビル1階に「最先端コンビニ」

アマゾンは、デイワン(創業初日)オフィス棟の1階に、アマゾンGOというレジのない新形式のコンビニエンスストアを運営している。

GOで何かを買うときは、入口でまずアプリをスキャンして、欲しいものを棚からとって、あとは……出ていくだけだ。しばらくすると、買った品物の代金が記載された領収書がアマゾンからスマートフォンに届く。GOには行列も順番待ちもレジも必要ない。まるで未来を見ているかのようだ。おそらく未来はこうなるのだろう。

GOでは、あらゆる方向に向いたカメラやセンサーが天井に並び、陳列棚の間を歩く人の身体とその動きをとらえている。

コンピューター・ビジョン(機械学習の1種)を利用して、GOはあなたが誰で、何を手にとり、何を棚に戻したかを把握する。それから課金する。何度も試した経験からいって、GOはほぼ間違えることがない。

GOの背景にある物語は、ハードウェアとプログラムにとどまらない。それは何よりも、目には見えないアマゾンならではの企業文化の成果なのだ。

アマゾンでは、ジェフ・ベゾスが変革を社内に行き渡らせていて、GOなどの新しい実験的企画の創造を会社のビジネスの中心にすえて、主要なアマゾン・ドットコム(ドットコム)の運用と並べて重要視している。

アマゾンに属するすべての人はヒエラルキーの最上層から最下層に至るまで、誰もがアイデアを出せる。そしてベゾスはできる限りすべてを自動化することで、変革の余地をさらに増やす。

ベゾスの仕事は、ただ創意工夫をうながすことだけではない。ベゾスはアイデアが大量に生まれるような仕組みをつくり、一度採用したアイデアに対しては成功に向けてあらゆるチャンスを与えてきた。

たとえばGOは当初、巨大な自動販売機として提案された。それがベゾスの検討を経て、人間の購買行動を変える力を持った存在に変身したのだ。

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