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アメリカ株を揺るがす「4つの懸念材料」とは何か ついにスタグフレーションがやってくるのか

東洋経済オンライン / 2021年10月16日 9時30分

ハリケーンの豪雨被災地を訪れたバイデン大統領。原油高騰などもありアメリカはスタグフレーションになるのか(AP/アフロ)

9月30日コラムの「米国株の下落は長引かないと明確に言える理由」では、最高値圏で推移していたアメリカ株市場が下げに転じつつある中で、下落局面は長引かないとの見解を示した。その後、アメリカ株市場は、10月6日から2日連続で上昇するなど、やや持ち持ち直す動きも見られている。

9月中旬からのアメリカ株下落の要因を特定するのは難しいが、規制強化への懸念が引き起こした中国株の下落、資源価格の上昇などの外的要因に加えて、国内では債務上限問題、FRB(連邦準備制度理事会)によるテーパリング(資産買い入れ縮小)が近づいていること、など複数の材料が重なったことが市場心理を冷やしたとみられる。

■中国発リスクはなぜ警戒が必要なのか

中国発のリスクがくすぶり続ける中で、資源価格の大幅上昇がスタグフレーション(不況と持続的な物価上昇の併存)をもたらすとの見方がメディアで散見されている。このうち、後述するが、資源価格上昇のリスクについてはやや誇張されていると筆者は考えているが、中国発の新たなリスクは今後も顕在化するシナリオを警戒している。これらが、目先のアメリカ株市場を引き続き揺るがす場面は続くかもしれない。

資源価格については、10月11日にWTI(ウェスト・テキサス・インターミディエイト)原油先物価格が1バレル=80ドルを超えて上昇した。10月に入ってから欧州で取引される天然ガス先物価格の急騰、また9月に表面化した中国での電力不足をもたらした石炭価格の大幅上昇、などが原油市場にまで波及する格好になった。

原油価格上昇を受けて、資源価格全般が大きく上昇するとの思惑が強まっているとみられる。ただ、極端な価格上昇は欧州での天然ガス先物など局所的に起きているにすぎないだろう。天然ガスと石炭価格の価格上昇は、環境規制強化に加えて地政学的緊張関係で供給が抑制されるとの思惑が強まり、年初の厳冬などの季節要因が重なったために起きたと考えられる。

一方、7年ぶりの水準である80ドルのWTI原油価格は閾値であり、経済活動にネガティブに影響するという見方がある。ただ、コロナ禍以降のアメリカの財消費の急拡大が牽引した世界経済の回復による原油需要回復が需給を改善させたことが、原油高をもたらした部分が大きいと筆者は考えている。経済回復を先に織り込んで9月上旬まで最高値更新が続いたアメリカ株市場に遅れて、原油価格が上昇したとも言えるだろう。少なくとも、WTI市場などで見られる原油高は、欧州での天然ガス価格のような異様な価格上昇ではない。

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