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アメリカ株を揺るがす「4つの懸念材料」とは何か ついにスタグフレーションがやってくるのか

東洋経済オンライン / 2021年10月16日 9時30分

12月上旬の期限までに民主党が、財政調整措置によって、長期の歳出拡大プランと債務上限引き上げをセットにする法案可決を目指すとみられる。これを民主党議員の中でまとめられるか、つまりバイデン大統領のリーダーシップが発揮されるかどうか次第である。期限間際まで民主党内の意見調整に時間がかかると見られ、株式市場を不安にさせるヘッドラインが報じられる可能性は残る。ただ、最終的には民主党内の意見調整によって、法案は妥協に至ると筆者は予想しており、いわゆる債務上限問題に対する市場の懸念は今後和らぐと見込まれる。

■なぜ株式市場で「岸田ショック」が起きたのか

以上まとめると、アメリカ株市場を揺るがしている複数の悪材料がすべて解消される可能性は低いが、いくつかは年末までに和らぐと予想される。このため、9月中旬以降の株式市場の調整は長期化しないと引き続き予想している。

一方、日本株市場に目を転じると、岸田文雄政権発足を挟んで日経平均株価が8日連続で下落して、メディアでは「岸田ショック」などと報じられた。その後、注目されやすい金融所得課税について、岸田首相が「当面触らない」と発言する中で日経平均株価は3日連続で上昇するなど、岸田政権の政策への思惑で株式相場は上下している。

岸田首相らは、金融所得課税に手をつける時期として2022年の参議院選挙後を見据えていたと思われる。金融所得課税に言及しただけで、これが早期に実現するかのようにメディアで報じられたのが実情ではないかと筆者は考えている。このため「当面触らない」という発言は、必ずしも軌道修正とは言えないだろう。

岸田首相が8日に行った所信表明演説については、「改革」という文言がないことを挙げて、批判的な意見が多い。筆者は、改革に取り組むことは重要だと考えているが、安倍晋三政権から続いてきたマクロ安定化政策をどう運営するかが現在の日本の政治リーダーにとって最重要政策であり、これが変わるかに最も注目していた。

所信表明では、経済政策の部分の冒頭で「マクロ経済運営については、最大の目標であるデフレからの脱却を成し遂げます。そして、大胆な金融政策、機動的な財政政策、成長戦略の推進に努めます」と述べた。これは安倍政権からまったく変わらない経済政策方針であり、かなり安心できる文言である。

それに加えて「経済をしっかり立て直します。そして、財政健全化に向けて取り組みます。そのうえで、私が目指すのは、新しい資本主義の実現です」と述べている。経済を立て直した後に財政健全化に取り組むという、これは妥当な優先順位である。

■「成長も、分配も」を実現する具体的な政策とは

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