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米国「コンテナ港」が史上最悪の混雑に陥った訳 クリスマス向け貨物が中国から前倒しで到着

東洋経済オンライン / 2021年10月20日 22時30分

アメリカ西海岸のロサンゼルス港とロングビーチ港は、米中貿易のアメリカ側の玄関口だ(写真はロングビーチ港のウェブサイトより)

クリスマス商戦向けの貨物が中国から続々と到着し、アメリカのコンテナ港が史上最悪の混雑に直面している。南カリフォルニア海事取引所が9月28日に発表したデータによれば、アメリカ西海岸のロサンゼルス港とロングビーチ港の沖合で入港を待つコンテナ船の数は113隻、平均待機日数は8.7日に達し、過去最高記録を塗り替えた。

ロサンゼルス港とロングビーチ港はアジアと北米を結ぶ国際コンテナ航路のアメリカ側ターミナルだ。両港の2020年のコンテナ取扱量は合計880万TEU(20フィートコンテナ換算)に上り、アメリカの年間コンテナ輸入数の約4割を占める。

貨物の出発地である中国でも、コンテナ港の混雑が悪化している。米中間のコンテナ航路は遅延が常態化し、貨物の発送から到着までにかかる日数は延びる一方だ。上海港からロサンゼルス港・ロングビーチ港までは以前なら30日で到着したが、今や2倍の60日かかる。

■国際物流コストの大幅な押し上げ要因に

「アメリカの輸入業者は、今年は(輸送の遅延を計算に入れて)例年より1カ月早い8月からクリスマス商戦向けの仕入れを始めた。しかし、アメリカのコンテナ港では新型コロナウイルス流行の影響で荷役労働者が不足している。そんななか、輸入貨物が前倒しで増加したため、港の混雑のさらなる悪化を招いた」。アメリカ・ジョージア州港務局の中国地区代表を務める游伝毅氏は、財新の取材に応じてそう説明した。

港湾の大混雑は、国際物流コストの大幅な押し上げ要因にもなっている。例えばスイスの海運大手のMSCは、中国の華南地区からアメリカまでの基本運賃を10月15日から40フィートコンテナ1本当たり3000ドル(約33万2520円)引き上げるとともに、ピークシーズン割増料として3000ドル、港湾混雑割増料として2500ドル(約27万7100円)を追加請求すると顧客に通知した。

このことは、中国からアメリカまでの輸送コストが40フィートコンテナ1本当たり8500ドル(約94万2140円)も値上がりすることを意味する。ちなみに、MSCが9月4日時点で上海航運取引所に提示していた華南の深圳港からアメリカのロングビーチ港までの運賃は、40フィートコンテナ1本当たり6100ドル(約67万6124円)だった。つまり新運賃は、その値上がり分だけで以前の運賃を大きく上回っているのだ。

(財新記者:賈天瓊,楊逓)
※原文の配信は9月28日

財新 Biz&Tech

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