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新生ドコモ、法人事業で「売上高2兆円」への道筋 半年遅れで始動、「再編構想」で狙う軸足転換

東洋経済オンライン / 2021年10月27日 7時0分

NTTドコモの井伊基之社長は、グループ再編による法人事業の立て直しで成長戦略を描く(写真:NTTドコモ)

当初計画から遅れること半年、「新ドコモ」構想が動き出した。

NTTドコモは10月25日、グループ企業のNTTコミュニケーションズ(コム)とNTTコムウェア(コムウェア)を子会社化し、成長分野の法人事業などをテコ入れすると発表した。消費者向け通信事業の収益が先細る中、収益構造の転換に本腰を入れる。

新ドコモグループの再編は2段階で実行する見通しだ。まず、2022年1月にもコムとコムウェアの株式を、ドコモにそれぞれ100%、66.6%移管する。続いて2022年7~9月をメドに、ドコモの法人事業をコムに移し、MVNO事業を手掛けるコム子会社のNTTレゾナントはドコモの傘下へと移管する想定だ。

これらにより、グループ全体での機能統合とシナジー創出を狙う。

■「やっと必要な武器が一体に」

NTTの澤田純社長は2020年12月の東洋経済の取材で、「ドコモは法人向けビジネスが非常に弱かった」と語っていた。コムが持つような固定回線事業がなく、モバイル回線のみを手がけていたためだ。

KDDIなどの競合他社は「固定回線も含めてセットで契約してくれれば、モバイルは安くする」など柔軟な営業ができた一方、ドコモは法人顧客向けのサービスをワンストップで提供できないのがネックだった。

25日の記者会見に臨んだドコモの井伊基之社長は、「今までドコモの法人営業は移動通信、コムはネットワーククラウドやデータセンター事業が中心だった。競合他社はそういったものをそろえて戦っている。やっと必要な武器が一体になった」と強調した。

2021年3月期のドコモ、コム、コムウェアの業績を単純合算すると売上高は6兆円弱、営業利益は1兆円強になる。旧ドコモ単体(2021年3月期の売上高は4兆7252億円、営業利益は9132億円)では国内通信キャリア業界で3番手だったが、これが首位のKDDIに匹敵する規模となる。

加えて新ドコモでは、消費者向けの通信事業が中核の現ドコモから収益構造を一変させる。「(2026年3月期までに)法人事業と(金融・決済などの)スマートライフ事業で収益の過半を創出したい」(井伊社長)という。

ドコモでは低価格帯の新料金プラン「ahamo(アハモ)」の投入などにより、消費者向け通信事業の利益が圧迫されており、今後も収益拡大は難しいとみられる。一方、法人向け事業は企業のデジタル化需要を取り込んで伸ばせる可能性が高い。これを強化することで、通信事業に代わる新たな収益基盤を育てる狙いがある。

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