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野心的な脱炭素目標実現に絶対必要なものは何か 環境政策に邁進しすぎると一体どうなるのか

東洋経済オンライン / 2021年11月12日 21時0分

インドのモディ首相と肩を組むイギリスのジョンソン首相(右)。COP26には約200の国・地域が参加したが、脱炭素を急ぎすぎるとかえって失敗するリスクが高まる可能性も(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)

日本では衆議院選挙の影に隠れた感があるが、イギリスのグラスゴーでは約200の国・地域が参加して、第26回気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)が開催されている(10月31日~11月12日まで)。主な議題はもちろん温室効果ガス削減目標だが、日本からは就任間もない岸田文雄首相も出席、「パリ協定」の目標達成に向けた機運醸成に貢献することをアピールした。

■「野心的な目標」の具体的な中身とは?

これに先立ち、岸田政権は10月22日に「第6次エネルギー基本計画」を閣議決定している。温室効果ガスを2013年対比で2030年までに46%削減する計画だが、菅義偉前政権時に表明されていたプランが岸田政権でも踏襲されたということである。

脱炭素の前提であるエネルギー需給計画を確認すると、2030年時点でエネルギー消費を2019年対比で約16%削減、電力需要を同7%削減する見通しとなっている。計画では2030年までの経済成長率は2%前後で想定されており、1970年代の石油危機後に達成した以上のエネルギー消費効率の改善を実現させ、エネルギー消費を大きく削減させることになる。

エネルギー供給側をみると、2030年度の電源構成において、非化石燃料比率を約59%まで引き上げる(19年24%)。つまり化石燃料を抑制して比率を約41%まで低下させ、非化石燃料がエネルギーの半分以上を占めるまで電源構成が変わる。

なお、非化石燃料のうち、再生エネルギーは2019年の18%から2030年36~38%に比率が倍増、内訳は太陽光(2030年14~16%)、水力(同11%)、風力(同5%)、バイオマス(同5%)がそれぞれの発電比率目標である。原子力発電は安全性が確認されたものから再稼働する予定となっており、2019年時点で6%の電源比率が、2030年には20~22%までの再上昇が見込まれている。

これらの2030年までの計画は、「野心的な目標」であることが強調されている。確かに再エネ比率目標は36~38%まで引き上げられたが、65%への引き上げに向けて法改正を行ったドイツなどと比べると低い。COP26の議長国で成果をあげたいイギリスなどからは、日本は石炭電力を2030年時点でも維持する計画なので、目標引き上げを迫られる弱い立場に終始した。

ただ、それでも、菅前政権において最初に掲げたこの目標自体はかなり背伸びした野心的な目標であり、日本の事情をしっかり説明して国益を損なわない対応が必要なことはいうまでもない。

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