1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. 経済

岸田首相の新しい資本主義はスカスカで不気味だ リーダーに不向きで「分配」を語る資格もない

東洋経済オンライン / 2021年11月13日 9時30分

「首相が掲げる『新しい資本主義』には中身がないし、リーダーには不向き」――。筆者が手厳しいのはなぜか(代表撮影/ロイター/アフロ)

岸田文雄首相が掲げる「新しい資本主義」とは、いったいどのような内容なのか。首相がこの言葉を使ったのは自由民主党の総裁選挙のころからだが、同氏はその内容を体系的に語ったことが一度もない。内容を定義せず、理解もせずに、単に言葉の響きがいいから、「新しい資本主義」をキャッチフレーズとして訴えたのだろうか。これは、政治家としての岸田氏に対しては大変失礼な疑問だろう。

■何とも奇妙な「新しい資本主義実現会議」

しかし、新しい資本主義実現会議という何とも奇妙な有識者会議を立ち上げた経緯を見ると、無礼も失礼もなかったようだ。この会議の存在自体が、岸田氏の「新しい資本主義」という言葉に、もともと中身がなかったことを告白している。

「新しい資本主義」という中身のない言葉に、愚かな有権者は共感するのではないかという岸田氏の気分のほうがよほど失礼だった。「新しい資本主義を目指します。その中身は、これから考えます。支持してください」という白紙委任状を求めるメッセージだったのだ。何とずさんで、いい加減なことか。

しかし、先般の総選挙では、自民党が事前に予想されていた以上の議席数(絶対安定多数となる261議席)を獲得し、野党第1党の立憲民主党は大幅に議席を減らした。この背景は、「与党の政策には中身がなかったが、野党の政策にはダメな中身がはっきり見えた」ということだった。立憲民主党の自滅だ。本稿は、もっぱら岸田政権を批判的に検討するのだが、一方で野党にも「もっとしっかりしてほしい!」と申し上げておく。

11月8日に、新しい資本主義実現会議の第2回会合が開かれた。内閣官房のホームページを見ると、事務局が作った「緊急提言(案)」と、6名の委員が作った提出資料が掲載されている。委員の提出資料は、短い発言のための「メモ的な性質」のもので、現段階でいいとも、悪いとも、言えるようなものではない。

■新しい資本主義とはいったい何なのか?

そもそも「『成長と分配の好循環』と『コロナ後の新しい社会の開拓』をコンセプトとした新しい資本主義」(「緊急提言(案)」の冒頭の文章)と言われても、新しい資本主義とは何であるかを理解できる委員は1人もいないだろう。委員としての選出は当人にとって名誉なことかもしれないが、こんな委員会に付き合うのはご苦労なことだと思う。

提言を読むと、成長戦略として、「1.科学技術立国の推進」「2.わが国企業のダイナミズムの復活、イノベーションの担い手であるスタートアップの徹底支援」「3.地方を活性化し、世界とつながる『デジタル田園都市構想』の起動」「4.経済安全保障」が掲げられ、それぞれの項目に複数の政策に関わる作文が並んでいる。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

ミッション中・・・

10秒滞在

記事を最後まで読む

ミッション中・・・

10秒滞在

記事を最後まで読む

10秒滞在

記事を最後まで読む

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください