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中国「医療系AIスタートアップ」上場が公募割れ 黒字化の道筋示せず、市場から冷や水浴びる

東洋経済オンライン / 2021年11月18日 22時0分

医療系AIスタートアップの多くは赤字経営が続き、投資家が厳しい視線を向けている。写真は鹰瞳科技の香港上場セレモニー(同社ウェブサイトより)

AI(人工知能)を活用した医療向け画像診断技術のスタートアップ企業として初のIPO(新規株式公開)が、市場から冷や水を浴びせられた。11月5日、香港証券取引所に上場した中国の鷹瞳科技発展(エアドック・テクノロジー)の株価が、取引初日に公募割れの憂き目を見たのだ。

同社はIPO時の売り出し価格を1株当たり75.1~81.3香港ドル(約1096~約1186円)と予告していたが、最終的に下限の75.1香港ドルで売り出した。上場初日の取引では、株価が一時売り出し価格の13%安の65.5香港ドル(約956円)まで売られ、その後は値を戻したものの、結局売り出し価格を1割弱下回る68.0香港ドル(約992円)で引けた。

鷹瞳科技発展は2015年に創業し、眼科向けのAI画像診断ソリューションを提供している。主力商品は糖尿病網膜症の病変の診断を支援するソフトウェアで、同社の売上高の8割近くを占めている。

医療界では近年、眼底写真の分析を通じて全身疾患を診断する手法が普及しつつある。なかでも糖尿病網膜症の診断は、医療向けのAI画像診断技術のなかで開発競争が最も激しい分野の1つとなっている。

■赤字額が売上高の数倍から数百倍

問題は、医療系AIスタートアップのほとんどが収益モデルを確立できず、投資家の期待値低下を招いていることだ。多くの場合、売上高が(専門分野が細分化されているため)1000万元(約1億7740万円)程度と小ぶりであり、赤字額がその数倍から数百倍に達しているのが実態だ。

鷹瞳科技発展の業績は同業他社よりましなものの、やはり赤字が続いている。決算報告書によれば、2020年は4767万元(約8億4566万円)の売上高に対して7963万元(約14億1263万円)もの純損失を計上。2021年1~6月期の売上高は4948万元(8億7778万円)、純損失は3749万元(6億6507万円)だった。

同社のIPOが投資家の冷遇を受けたことは、これから上場を目指す医療系AIスタートアップにとって痛手になりそうだ。2021年に入ってから、すでに4社が香港市場への上場準備にとりかかっている。だが、先頭を切って3月にIPOの目論見書を提出した科亜方舟医療科技は、それから半年が過ぎても認可を得られず、上場手続きがストップしている。

(財新記者:何書静)
※原文の配信は11月6日

財新 Biz&Tech

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