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ベラルーシから欧州へ「移民殺到」人道的な大問題 英国はロシアとの偶発的な戦争リスクに言及

東洋経済オンライン / 2021年11月20日 11時0分

ベラルーシのポーランド国境近くに殺到しているイラクからの移民。キャンプは11月19日に撤収された(写真:James Hill/The New York Times)

現在、EUの東の国境でベラルーシを経由した移民問題が勃発し、大きな国際問題となっていることをご存知だろうか。これに関連して、イギリスの制服組トップであるカーター国防参謀長は、「冷戦時代のいかなる時点に比べても、ロシアとの偶発的な戦争のリスクが高まっている」と発言している。

遠い日本にいると、「戦争のリスクが高まっている」と言われても、という感じがする。EU国境で、いったい何が起きているのだろうか。今回の事案はやや経緯がわかりにくいので、まずは、事態の推移を簡単に整理してみたい。

■中東移民がベラルーシからポーランド国境に殺到

11月8日、ベラルーシとポーランドの国境に、ベラルーシ側から数千人規模と言われるシリアからの移民(多くがクルド人)が、武装したベラルーシの治安当局者に付き添われて押し寄せた。しかも、治安部隊は移民たちをポーランド側へ越境ポイントではなく、森を抜けて不法入国させようとしたのである。これは、ベラルーシによる意図的な移民の輸送ではないか、ということで、問題が激化したのだ。

ポーランド側も組織的に移民を送られては困るので、国境に100キロ以上に及ぶ有刺鉄線を構築し、侵入してくる移民に対して、催涙弾や高圧ポンプによる放水を使って、侵入を押しとどめている状況だ。

困ったのは行き場を失くした移民たちで、国境付近にとどまったままだ。家族連れもおり、その数は2000人から4000人に上ると言われている。ポーランド側へ投石するなど暴徒化しつつある。

事の発端は今年の5月にまでさかのぼる。ベラルーシが民間航空会社ライアンエアーの旅客機を強制的に着陸させ、搭乗していたベラルーシ人の反政府ジャーナリストを拘束したのは日本でも話題になった。

ジャーナリストは、もともとベラルーシのルカシェンコ大統領は野党勢力の弾圧や独裁的な統治で批判されている人物。この問題を深刻に捉えたEUがベラルーシへの批判を強めたことを受けてルカシェンコ大統領は、「われわれはこれまで、麻薬や移民が(EUに流入しないように)押しとどめてきた。しかし、これからはEUが自分たちで処理することになるだろう」と言い放ったのである。

その直後から、ベラルーシの西隣に位置するリトアニアへのイラク人などの移民が数千人規模に急増。その総数は8月の初旬時点で4000人以上とされ、リトアニアはすぐに緊急事態を宣言して移民の扱いを厳格化する事態となる。

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