子どもの悩み「解決法」知っていても即答はNGの訳 まずは子の言葉を「受け取ることに集中」しよう
東洋経済オンライン / 2022年1月2日 20時0分
1979年、スウェーデンは世界で初めて「子どもへの体罰を禁止する法律」を作りました。実は、その少し前の1960年代には、未就学児の10人中9人が親からたたかれ、およそ3人に1人の子は、日常的にたたかれていたことが調査で明らかになっています。それが2010年代には、たたかれる子どもは10人に1人にまで減りました。
岸田雪子氏の新著『スウェーデンに学ぶ「幸せな子育て」 子どもの考える力を伸ばす聴き方・伝え方』では、世界に先駆け子どもを「ひとりの人」として認めたスウェーデンの子育ての考え方や、親と子のコミュニケーションに役立つ「声かけ」の具体例が多数紹介されています。
本稿では、同書より一部を抜粋しお届けします。
■聴いているつもりで、しゃべっている?
ふだん、お子さんの話をどんなふうに聴いているでしょうか。
幼稚園や保育園の帰り道に「今日、どうだった?」と聴くとき。台所に立ちながら、あるいは湯船につかりながら……子どもの話に耳を傾けるとき。心にとどめておいていただきたいことがあります。
それは、「しっかりキャッチ」の大切さです。
コミュニケーションは、よくキャッチボールにたとえられますが、お子さんとの会話では、ついキャッチをせずに「バットで打ち返してしまっている」なんてことはないでしょうか。
親御さんから見れば、子どもの話はいともたやすく「こうすればいい」とか「それは、こういうこと」と解決法がわかるからこそ、ついバットを振りたくもなるものです。忙しいときに、とりとめもない話にずっとつき合うわけにいかない、という事情もあるでしょう。
「キャッチ」は四六時中でなくていいのです。毎日、少しでも「キャッチ」を続けることで、実は大きな効用があります。
「キャッチ」しているとき、私たちは「受け取ることに集中」します。
野球のキャッチャーが、ミットを構え、全力でボールを受け取るのと同じです。親が「受け取ることに集中」すれば、話す子どもは「あなたをまるごと認めていますよ」という強いメッセージを受け取り、自分を肯定する心が育つのです。
0歳から2歳ごろの、言葉を操るのが難しい年齢の子どもたちも、いろんなメッセージを発していますね。泣き声や、表情1つひとつ。または拾ったどんぐりを大人の手に乗せてくれたり。そうしたメッセージを「しっかりキャッチ」することで、「愛着」が育ち、自己肯定感などの「非認知能力」の土台となるのです。言葉を身につけた子どもたちも、同じように「しっかりキャッチ」してもらうことで、自分を信じ、自分で考える力を成長させていくのです。
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