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コロナ自粛に「凍りついた」人気バンドが語る実態 「ノンラビ」が直面した有観客の音楽活動の困難

東洋経済オンライン / 2022年1月13日 7時20分

人気バンド「Non Stop Rabbit」メンバー。左から矢野晴人さん(25)、リーダーの田口達也さん(28)、太我(たいが)さん(26)(写真:乾真規)

無観客か有観客か、有観客なら人数をどう絞るのか。コロナ禍でスポーツや音楽イベントが揺れ続けた。2021年11月から制限は緩和されたものの、今度はオミクロン株の影響が懸念される事態になってきた。そうした中、Z世代に絶大な人気を誇る3人組ロックバンドの「Non Stop Rabbit (通称・ノンラビ)」は2020年12月にポニーキャニオンからメジャーデビューして以降、一度も有観客のライブを開催していない。音楽活動の自粛が余儀なくされたなかで、彼らの苦悩を聞いた。

■ファンを危険にさらすような行為はできない

スリーピースバンドの「Non Stop Rabbit」は、YouTuber(ユーチューバー)としても活動をしている。都市伝説系を中心としたメインチャンネルの登録者数は2021年12月21日時点で60万人超。音楽のみの音楽チャンネルと合わせると、3億回以上の再生数を記録している。

メンバーは、リーダーの田口達也さん(28)、そして矢野晴人さん(25)、太我(たいが)さん(26)。彼らは、コロナ禍の2020年12月9日に、ポニーキャニオンからメジャーデビューを果たしたが……。

――ノンラビはメジャーデビュー以降、一度も有観客ライブができていません。こういうときは、どんな気持ちになるのでしょうか。

田口:やっぱり相当なストレスでした。しかし、ファンを危険にさらすような行為はできないし、人数制限なしのライブができるまで、開催しようとは思っていません。

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、政府から2020年2月26日に、イベント開催の自粛要請を受けました。当時、僕たちはちょうど全国ツアーを回っていました(当時はインディーズ)。あとは豊洲PITの最終公演のみで、3月1日に予定していたんですね。

自粛要請の連絡がきたとき、当時の様子を鮮明に覚えています。「凍りついた」という単語があっています。その場にいたメンバーや音響さん、照明さんまで「えっ」と動けなくなって。せっかくここまで来たのにと……。

「いきなりやめてください、なんてこれまで一度も言われたことはなくて。その分、大きな危機が起きているんだなと」と田口さんは言う。

知らせを聞いたスタジオからそのまま、その思いを2020年2月26日夕方、Twitterに投稿。その“本音ツイート”は4万以上リツイートされ、8万2千以上の「いいね」が付いた。

■Twitterへの投稿文(抜粋)

ファンのみんな、関係者の皆様へ。

Non Stop Rabbit 全国ツアー2020

3月1日に開催予定のツアーファイナル豊洲PIT公演を中止する事に致しました。

この日のライブを楽しみにして下さっていたファンの皆様、本当にごめんなさい。

ここからは僕個人の意見を発信させて下さい。

ノンラビは(株)UNorder music ent という僕、田口達也が代表取締役社長、メンバー2人が社員という形態の事務所を自分たちで経営しています。

今回のコロナウイルスによるライブの中止で保険はおりません。豊洲PIT公演にかかる会場費・制作費・人件費・グッズ代は1000万円を超えています。通常通り開催できていればチケットの売り上げは1200万円を超えている為、赤字になることはありませんでした。

ファンを守れるのであれば、今回の赤字を背負うことに抵抗は全くありません。

感情論を抜きにした現実的な話です。

僕らの様なアーティストはこの規模のライブの中止で会社すら潰れかねない損失を受けます。音楽という仕事すら続けられなくなる可能性が中止の決断一つで出てしまうのです。

そしてこの規模の会場は短くても1年以上前から予約をする事でライブの実現が可能になります。なので今の状況では振替公演の場所を確保することもできていません。

本日2月26日12時半頃、首相からイベントの中止・延期要請がありました。
それを受け、大切なファンを守るべく僕たちは公演を中止とする決断をしました。

ここで疑問を覚えました。社会がこの状況でも平常運転ということです。電車は多いところで1日約70万人の方が利用をします。会社や学校という人が集まる場所の対策も明言されぬまま2019年末コロナが発現してから現時点で約3ヶ月が経過。なのに検査ができる体制も整っていない。

患者はコロナに感染するとバッシングを受けるから隠したい。地域も観光客が減るから隠したい。政府は発熱しても4日間は自宅療養しろという対応。これで感染者が減る訳がない。

その状況下で大規模イベントやコンサートは中止してほしいという政府の要請。

俺はウイルスに感染していない。でも自分の会社、アーティストの人生が終わる可能性が出る状態まで追い込まれた。

そうなったからこそ言える。本当に国を挙げて対応して欲しい。1人でも救われて欲しい。アーティストは本気でファンを守る決断をします。その決断でアーティストに矛先が向くことがあると分かっていても。

■自分たちで音楽事務所を経営する理由

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