加齢による「白内障の症状」軽視してはダメな理由 「眼内レンズ」なら老眼の治療もできて一石二鳥
東洋経済オンライン / 2022年5月23日 17時0分
人間は外部からの情報の9割を視覚で得ると言われており、眼の健康を保つことは生活の質(QOL)に大きく関わります。パソコンやタブレット端末を用いたディスプレー作業が浸透している昨今、眼科を定期的に受診することは、眼鏡やコンタクトレンズの処方にとどまらず、治療すべき眼科疾患を早期に発見するうえで重要といえます。
眼科の疾患は、眼という小さな器官からは想像できないほどさまざまな種類があり、たいへん奥深い分野です。その中でも、今回は代表的な疾患である白内障と緑内障についてお伝えしたいと思います。
加齢によって進む「水晶体の濁り」
白内障は、眼のレンズともいえる水晶体が濁ることによって起こります。この濁りは主に加齢によって進み、50歳頃からはじまり70歳以上では5人に4人が白内障となります。
水晶体が濁ると、眼のスクリーンである網膜に光が十分に届かないことでものがかすんで見え、また濁った部分で光が散乱することでチカチカと景色が眩しく見えるようになります。このため書類や本の文字が読みづらくなったり、対向車のライトが異常に眩しくなることで車の運転ができなくなったりと、日常生活に大きな支障をきたします。
治療としては、水晶体の濁りをおさえる点眼薬で病状の進行を遅らせることは可能ですが、元のきれいな状態に戻すことはできないため、濁った水晶体を器械で取り除き、やわらかいレンズを眼の中に入れる手術を行います。かかる時間は1時間程度であり、手術を日帰りで行えるクリニックも増えてきています。
レンズは一度挿入した後は基本的に入れ替えることはないため、コンタクトレンズを作成するときのように十分な検査を行って度数を決定します。このとき、近くに焦点を合わせるようなレンズを選択すると遠くを見るときに眼鏡が必要になる場合がありますが、近年は「多焦点眼内レンズ」という近くにも遠くにも焦点が合うレンズが開発されています。
また、水晶体を取り除く方法も、現在は器械を手で精密に操作する方法が主流ですがAIを活用する方法も出てきており、超高齢化社会に伴う手術件数の増加によってその技術も発展しているといえます。
なお、老眼(老視)は直接白内障の症状とは関係ありませんが、加齢によって水晶体が硬くなることでとくに近くを見る際に焦点の調節がうまくいかず、手元の文字が見えにくくなる状態です。白内障の手術は水晶体が新しいレンズに置き換わるため、老眼の治療もでき、まさに一石二鳥の手術といえます。
失明の原因第1位の「緑内障」
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