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16歳の原節子が出演した「ナチス出資映画」の中身 ナチスが政権獲得からの「ナチ映画」の系譜とは

東洋経済オンライン / 2022年6月26日 14時30分

1933年のナチス政権獲得から、時系列でナチス映画の系譜をたどっていこう(写真:Luljo / PIXTA)

日本において、ヒトラー、ナチスに関連した映画や書籍が相次いで発表されている。いったい、なぜこれほどまでに関心が寄せられているのだろうか。そして、われわれはこれらをどのように観るべきなのだろうか。

『ナチス映画史ーヒトラーと戦争はどう描かれてきたのかー』から一部を抜粋してお届けする。

第一回:今の日本で「ナチス映画」が大量に公開される背景(6月13日配信)

ナチス映画の系譜

映画界の一大ジャンルであるヒトラー・ナチス映画について、まずは概説として1933年のナチスの政権獲得から現在までおよそ10年ごとに時代を追ってその系譜をたどる。戦場での戦い自体を題材とした映画についても各時代において重要と思われる作品を盛り込んだ。

それでは、1933~1945年から見ていこう。

・『意志の勝利』(レニ・リーフェンシュタール 1934年独)

・『オリンピア』(レニ・リーフェンシュタール 1938年独)

・『新しき土』(アーノルド・ファンク、伊丹万作 1937年日・独)

・『チャップリンの独裁者』(チャールズ・チャップリン 1940年米)

・『生きるべきか死ぬべきか』(エルンスト・ルビッチ 1942年米)

・『死刑執行人もまた死す』(フリッツ・ラング 1943年米)

初めに紹介する作品は『意志の勝利』であるべきだと思う。

ドイツの女流監督レニ・リーフェンシュタールによる、1934年のナチス党大会の模様を追ったドキュメンタリー、ナチプロパガンダ映画である。ヒトラー総統が会場であるニュルンベルクの空港に降り立つところから始まり、6日間にわたる大会の全貌が描かれる。

ヒトラーと幹部たちの演説、熱狂する党員、林立するハーケンクロイツ旗、突撃隊と親衛隊の大行進、轟き渡るドラムの音……。総参加者は数十万規模というが、アップで捉えられた美貌の若者たちはもちろん、個人が識別できる「顔」の数は軽く数千に及ぶだろう。

演説では、副総統ヘスが「ヒトラーがドイツである!」と叫び、ヒトラーは「ドイツのために戦え!」と同じ言葉を繰り返している。要はヒトラーのために死ねと言っているのである。

この場にいて、「ジーク・ハイル!(万歳)」と叫んでいた群衆の中の誰か一人でも、こののち10年でドイツは焦土と化しナチスが壊滅することを予知した人がいただろうか。映像に焼き付けられた「顔」のうち、無事生き延びた人はどれほどいただろうか。一人の人物に自分の命と国家の命運を盲目的に託すことの恐ろしさを知るための作品である。

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