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食べログに勝訴でも飲食店が抱く「後味の悪さ」 訴訟資料が「黒塗り」だらけで勝因わからず

東洋経済オンライン / 2022年7月1日 7時30分

裁判資料では、アルゴリズムに関する内容が「黒塗り」状態となっている(記者撮影)

「いちばん危惧しているのは、同様の訴訟が相次ぐだろうということ」。後味の悪さが際立つ裁判だった。

東京地方裁判所は6月16日、グルメサイト「食べログ」で飲食店の評点を計算するアルゴリズムについて、運営会社のカカクコムが行った2019年の変更は独占禁止法違反であるとして、同社に3840万円の損害賠償の支払いを命じた。

この裁判、グルメサイト業界に衝撃を与えたのはもちろんだが、勝訴した飲食店側にとっても素直に喜べない事情があった。

全面対決の末、飲食店の勝訴に

裁判の主な争点は、食べログが2019年5月21日に行った「チェーン店の評点を下方修正するような(アルゴリズムの)変更」が、独禁法違反の優越的地位の濫用にあたるか否か、だった。

原告の飲食店側は、食べログ経由の予約客が自社の売り上げ全体の35%を占めること、食べログの月間総ページビュー(PV)数が18億PVを超えることなどから、食べログは優越的地位にあり、それを不当に利用して一方的にチェーン店の評点を引き下げたと訴えた。対して食べログ側は、代わりとなる競合サービスが多数存在するため優越的地位になく、独禁法違反に当たらないと主張し、全面対決の様相を呈していた。

結果、東京地裁は食べログが行った変更について「取引上優越的な地位にいることを利用して、原告に対して正常な商習慣に照らし不当とされる行為をおこなったもの」と判断し、飲食店勝訴の判決を下す。外食業界最大のプラットフォーマーであり、これまで数々の裁判に勝ち続けてきた食べログが、一敗地に塗れた瞬間だった。

今回の判決について、都内で数店舗の飲食店を経営するオーナーは「痛快だった」と語る。今まで評点に関して疑問点があっても、食べログの担当者は「こればかりはわからない」の一点張り。そんな彼らの姿勢に不信感を抱いていたこともあり、原告の飲食店に「(食べログを)訴えてくれてありがとう」と謝意を示す。

だが、喜んでいる飲食店ばかりではない。

その代表格が、原告であり、焼き肉チェーンを運営する「韓流村」代表のイム・ファビン氏だ。2年間にわたる法廷闘争の末、悲願の勝訴判決を得たにもかかわらず、イム氏は判決後、「結局、何も変わっていない」と怒りをあらわにした。というのも、食べログが実際に何を行ったのかが明らかになっていないためだ。

食べログ側は、争点となったアルゴリズムの変更内容に関して、裁判の過程では開示していた。しかし「営業機密の漏洩や不正防止のため」として、訴訟当事者以外の閲覧を制限するよう申し立てたのだ。

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