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うつになり「壊れていく父」…娘が抱え続けた葛藤 多重人格のようになり、自殺予告を繰り返す

東洋経済オンライン / 2022年7月3日 7時40分

壊れていく父の思い出を持ちながら暮らす舞さんが今語ることとはーー(写真:筆者撮影)

「“いい父親”だった時期が長かった分、壊れてしまった父親を見るのが辛かった」。20代の舞さん(仮名)の言葉には、痛みがにじんでいた。

小学生のときから、ある競技に打ち込んできた舞さんは、中学生のときに、世界大会で優勝までしている。毎日練習に付き添ってくれたのは父親だった。でもその父親は、舞さんが高校生のとき、すっかり変わってしまった。

アルバイトをいくつも掛け持ちしてきたが、最近やっと給付型の奨学金を受けられるようになった。大学院に通いつつ就職活動も始めたという舞さんに、家族のなかで見てきたものを、語ってもらった。

真面目で人当たりがよく、みんなに好かれていた父親

初めてその競技に触れたのは、小学校に入る少し前だった。「楽しい」と思い、父親にねだって道具を揃えてもらった。以来、毎日のように練習を重ねた。

世界大会に二度出場し、中学のときには総合優勝までしている。もともと日本のレベルが高く、世界大会は国内大会と同レベルというが、それにしても簡単なことではない。

練習場には、いつも父親が車で送り迎えしてくれた。会社はそのために早退をしていた。「子育てが趣味」のような父親だった。

勉強もスポーツもできる舞さんを、父親はいつも応援していた。舞さんは、この幸せな日々がずっと続くと思っていた。

でも、高校2年の終わり頃、父親は変わり始めた。会社で信頼していた部下や同僚に裏切られたらしく、もともと好きだったお酒の量がどんどん増えていった。

舞さんは、父親の異変にすぐには気づかなかった。この頃、競技はスランプが続き、父親との考え方の違いも感じるようになり、やや距離をおいていたからだ。

「なんか、おかしいな」と気づいたのは、高3の夏頃だった。父親は転職先でも人間関係に悩み、際限なくアルコールを飲むようになっていた。うつの症状も激しく、「もう死にたい」とたびたび口にする。次第に、多重人格のような症状も見せるようになった。

父親は、何度も自殺予告を繰り返した

「一日に大体、2、3人格くらい見ました。子どものようにワンワン泣いたり、暴力をふるったり、ひたすら謝り続けたりして、誰かに操られているのかな? と思うくらい、今まで見たことのないような父親がたくさん出てくる。もともとすごく真面目で、人当たりもよくて、みんなから好かれる父親だったからこそ、なんかもう信じられないというか。本当にそのショックが大きかったのを覚えています」

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