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「鍋から煙が…」憧れの仕事を辞めた彼女の気づき 「教員を休職→空白期間」経て選んだ新たな人生

東洋経済オンライン / 2023年11月4日 11時0分

育休が明け、待っていたのは、想像を絶する過酷な日々だった(写真:horiphoto/PIXTA)

病気、育児、介護、学業など、さまざまな理由で働くことができない時期がある人は少なくありません。そんな離職・休職期間は、日本では「履歴書の空白」と呼ばれ、ネガティブに捉えられてきました。

しかし、近年そうした期間を「キャリアブレイク」と呼び、肯定的に捉える文化が日本にも広まりつつあります。この連載では、そんな「キャリアブレイク」の経験について、さまざまな方にインタビュー。メリット・デメリットを含め、その実際のところを描き出していきます。

「なんだろう、このにおい…」

成田美希さん(当時33歳)が長女の保育園のお迎えを終え、玄関のドアを開けると、なにかが焦げたようなにおいが鼻をついた。まさか…。慌ててキッチンに駆け込む。目に飛び込んできたのは、火にかけられたままになった鍋。火を止めて中を覗くと、味噌汁がすっかり蒸発していた。

鍋底にこびりついた黒い塊を呆然と眺めながら、成田さんは思った。

「私、やばい状態なのかもしれない…」

成田さんが職場である小学校を休むようになったのは、その次の日からのことだった。

31歳、育休明けの教員の過酷な日々

成田さんが小学校の教員になったのは、29歳のときのこと。新卒で入った教育関係の会社を退職した後、通信大学で教員免許を取得し、小さい頃からの夢を叶えたのだ。同時期に結婚もし、公私共に充実した日々を送っていた。

だが、そんな日々は長くは続かなかった。成田さんが31歳のころ、長女を出産したあとの育休が明け、育児と教員の仕事の両立が始まった。待っていたのは、想像を絶する過酷な日々だった。

長女は、急な発熱や感染症など、急に体調を崩すことがあった。だが、クラスの担任を受け持っていた成田さんは、仕事を簡単に休むことはできない。

「担任制を採用している小学校では、担任以外が授業を進めることが基本的にはできません。仕方なく休まなければいけないときは、授業を進められないぶん、あとで自分が大変になってしまうんです」

ただでさえ、教員は業務が多い。夜通し子どもの看病をし、朝5時に起床。寝不足のまま出勤し、積み残された業務をひたすらこなすような日々が続いた。心身ともに疲弊していった成田さんだったが、それを生徒に悟られるわけにはいかなかった。

「正直、ボロボロになっていたけど、生徒の前では明るく振る舞わないといけません。どんなに眠くて疲れていても、朝は生徒を『おはよう!』と明るく出迎えていました」

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