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神宮外苑だけじゃない「東京圏のスタジアム問題」 需要を見据えた長期的ビジョンや全体計画が必要

東洋経済オンライン / 2023年11月9日 10時0分

(写真:IBA/ PIXTA)

明治神宮外苑再開発計画が2022年5月に正式発表になって1年半が経過した。今年9月にユネスコ(国連教育科学文化機関)の諮問機関であるイコモス(国際記念物遺跡会議)が「ヘリテージアラート」を出して計画撤回を求めるなど逆風が強まっている。東京都では、三井不動産などの開発事業者に対して樹木の伐採計画を見直すように求め、9月に始まる予定だった樹木伐採は年明けまで延期されることになった。

神宮外苑「樹木伐採」再開発の前にあった幻の計画

最大の争点は、神宮外苑創建当時に植えられた樹木の伐採問題だが、その原因となっているのが神宮外苑における神宮球場と秩父宮ラグビー場、2つのスタジアム建て替え問題である。同じタイミングで、東京都が進めている築地市場跡地の再開発事業で、三井不動産グループが新しいスタジアムを建設する構想を提案していることが明らかになった。

2015年に設立されたスポーツ庁では、経済産業省と共同で「スポーツの成長産業化」を掲げ、約5.5兆円だった市場規模を2025年度には15兆円に拡大する目標を掲げ、7年前から「スタジアム・アリーナ改革」を進めている。近年、スポーツのエンターテインメント化が進み、スタジアム・アリーナは高機能化・多機能化が求められ、大規模化が進んできた。人口一極集中で過密化が進む東京圏で、巨大なスタジアム・アリーナをどう整備していくべきなのか。

日ハム新球場はもともとは原生林が広がっていたエリア

2023年3月、北海道北広島市に北海道日本ハムファイターズの本拠地となる新球場「エスコンフィールドHOKKAIDO」(敷地面積5ヘクタール=ha、収容人数3万5000人)を中心としたボールパーク「Fビレッジ」(約32ha)が誕生した。もともとは原生林が広がっていたエリアを造成し、球場のほかに、アスレチック施設、認定こども園、宿泊施設なども配置。9月末には来場者数が300万人を突破した。

Fビレッジの開発を行ったファイターズ スポーツ&エンターテイメントが5月29日に日本記者クラブで行った記者会見では、開業約2カ月の来場者が90万人で、うち野球観戦以外の目的の来場が約4割、道外からの来場者も約2割を占めていることを強調。ボールパークのエンターテインメント化が進んでいることを示した。

ボールパークの先駆けとなったプロジェクトが、2007年にスタートした広島市民球場の建て替えだ。平和記念公園近くにあった広島球場が築50年を経過して老朽化が進んだことから、JR広島駅の貨物ヤード跡地に新球場(5ha)が2009年3月に完成。その後、周辺エリア約4haの再開発を、三井不動産が「広島ボールパークタウン」の名称で2014年から進めてきた。

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