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トヨタ、利益4.5兆円の上り調子とアキレス腱 HV急伸で絶好調、EVで戦える体制をつくれるか

東洋経済オンライン / 2023年11月9日 7時30分

「ジャパンモビリティショー」のプレスブリーフィングで佐藤恒治社長が「クルマ屋らしいバッテリーEVをつくる」と強調した(撮影:鈴木紳平)

今が絶頂か、さらなる高みを目指せるのか。

【グラフで見る】上方修正後の営業利益予想4.5兆円は圧倒的な最高益

トヨタ自動車の2024年3月期中間決算(4~9月期)は、営業収益が前年同期比24%増の21兆9816億円、営業利益は同124%増の2兆5592億円だった。いずれも中間期として過去最高だ。

「現場力がフルに発揮されているのが今期の数字だ」。宮崎洋一CFO(最高財務責任者)は決算についてそう総括した。

販売台数はすべての地域で増加

労務費増や資材高騰など減益要因が5000億円以上あったにもかかわらず好業績をたたき出した要因は、トヨタが「営業面の努力」とする取り組みだ。北米や欧州を中心とした新車価格の改定によって採算が大幅に向上したうえ、トヨタ・レクサスブランドの販売台数は9%増の517万台と全地域で増加した。

ハイブリッド車(HV)の販売台数が「クラウン」や「アルファード」といった高額車種で伸び、過去最高水準の169万台に達したことも貢献した。1997年の初代「プリウス」では1台売るごとに赤字を垂れ流したが、長年の設計改善と量産効果でHVはガソリン車と遜色ない利益を生み出すようになった。今中間期ではパワートレイン別営業利益の3割を稼いでいる。

昨年まで苦しんでいた不安定な新車生産も半導体不足の緩和によって徐々に改善。コロナ禍以降に磨いてきた工場での合理化効果が、台数増によって発揮される好循環が生まれている。円安による2600億円の増益効果もあった。

通期見通しは販売台数も業績も過去最高

下期も好調な販売が続くと見込んでおり、2024年3月期の販売台数はトヨタ・レクサスブランドで1040万台、ダイハツ工業、日野自動車を含むグループ全体で1138万台といずれも過去最高を予想する。

通期の営業利益は期初予想の3兆円から、4兆5000億円に上方修正した。このうち1兆1800億円は円安効果によるもの。想定レート(1㌦=141円、1ユーロ=152円)は実勢より保守的で、利益がさらに上振れする可能性は高い。

わが世の春を謳歌するトヨタにあって、数少ないアキレス腱といえるのがEV(電気自動車)の遅れだ。

近年欧米や中国でEV市場が拡大しているが、トヨタの今中間期のEV販売台数は5.9万台にとどまった。同じ期間にテスラは90万台、中国BYDは78万台を販売している。さらに中国では新興メーカーも含めた競争激化で値下げ合戦が常態化している。

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