1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

「iPhoneに強い」村田製作所が抱く王者ゆえの悩み スマホ成熟化で主力製品を取り巻く環境が変化

東洋経済オンライン / 2023年11月13日 8時0分

村田製作所は積層セラミックコンデンサー(MLCC)で世界シェア4割を誇る「業界の王者」だ(写真:村田製作所)

「力強い回復はまだ先だとみているが、(厳しい)環境は収束した」。10月31日に開かれた電子部品大手・村田製作所の中間決算説明会。村田恒夫会長からは安堵の言葉が漏れた。

【分解写真】9月に発売された「iPhone15 Pro Max」には、隙間なく電子部品が詰め込まれている

村田製作所は、積層セラミックコンデンサー(MLCC)で世界シェア首位。コンデンサーは、一時的に電気を蓄えたり放出したりする役割を持ち、ほぼすべての電子機器に使われる。同社のMLCCの世界シェアは約4割。小型品や信頼性の高い製品になると、世界シェアは5割を超える。

スマートフォンに使われる最先端品のMLCCは「0402」と呼ばれ、1個の面積が0.4mm×0.2mmという驚異的な小ささだ。供給できるメーカーは、世界でも村田製作所程度に限られており、圧倒的なシェアを持つ「王者」の地位にある。

2012年度から2022年度にかけて、村田製作所の売上高は6810億円から1兆6867億円に、営業利益は586億円から2978億円へと急成長した。追い風となったのが、スマホ市場の拡大だ。直近の約1年間は中国のスマホメーカーの在庫調整が長引き苦しんだが、村田会長の言葉どおり底は脱している。

しかし今、最先端の部品で強みを持つがゆえの困難に直面している。それは安価なローエンドスマホの市場拡大だ。

ローエンドスマホでは量も質も違う

「インドなど価格の低いスマホが売れる地域での需要増加によって、メーカーサイドではローエンドスマホの販売比率が徐々に高まっている」

村田製作所のセラミックコンデンサ事業本部販売推進統括部で働く北隆治部長はそう話す。村田製作所としては、ローエンドスマホであっても、高機能化が進みMLCCの搭載数が増加することにより「需要としてプラス」(北部長)になると見込む。

ただ、この見通しはやや楽観的といえそうだ。ローエンド品に搭載されるMLCCは量、質とも大きく異なるためだ。

スマホ1台に使われるMLCCの数は、ハイエンド品の1000個以上、ミドルエンド品の800個前後に比べると、ローエンド品では500個前後と大きく減る。ローエンドスマホで高機能化が進んでも、1台当たりのMLCC搭載数には大きな隔たりがある。

加えて、MLCCの最先端品という質の面でも、ローエンドスマホは搭載数が少なくなる。

スマホの分解調査を手がけるフォーマルハウト・テクノ・ソリューションズによると、2020年発売の中国シャオミのローエンド品では、「0402」のMLCCがまったく使われていなかった。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事を最後まで読む

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事を最後まで読む

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事を最後まで読む

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください