突然死の原因「朝の血圧急上昇」を防ぐ水の飲み方 注目の「血圧降下ペプチド」が含まれる食材は?
東洋経済オンライン / 2023年11月16日 6時50分
ノーベル賞で注目を集めた「体内時計」の研究が進み、「時間」を考慮した栄養学の必要性が提唱されるようになりました。「何を食べるのが健康によいか」ではなく、「いつ食べるのが健康によいか」が注目され調べられるようになったのです。体内時計のリズムに合った食べ方こそ、健康の原点であると考えられ、「時間栄養学」と呼ばれています。
本稿では、東京女子医科大学名誉教授の大塚邦明医師が上梓した『大切なのは「いつ食べるか」でした。』より、「時間栄養学」とはどのようなものか、また「体内時計」に合った生活の工夫をご紹介します。
血圧は基本的に昼に高く、夜に低くなります。夜間(就寝中)の血圧は昼間の血圧に比べ、10~20%低下するのが普通です。
【図でわかる】食べる時間を10~12時間に制限する「プチ断食」の効果
早朝高血圧「モーニングサージ」に注意
異常な血圧変動のパターンとして、早朝に急激な血圧上昇を示す「血圧モーニングサージ」があります。
血圧は覚醒・起床とともに上昇しますが、この上昇が大きすぎることが問題です。
とくに「心臓肥大」や「冠動脈硬化」(心臓の周りを取り囲む血管が硬くもろくなった状態)といった障害がある場合、朝の血圧上昇が大きすぎると、心臓に負荷がかかり、突然死の引き金にもなると考えられています。
このように、血圧は時間をはじめ実にさまざまな要因によって変動しますので、「血圧をいつ測ったのか?」「何が血圧を変化させているのか?」といった時間医学的な視点を抜きに、「140/90㎜Hgを超えたら高血圧」などと一律に診断することには無理があるといえます。
●「起き抜けの1杯の水」 が血管を守る
心筋梗塞(心臓の血管が詰まる病気)や脳梗塞(脳の血管が詰まる病気)は、朝の起床後からの数時間に最も多いことが知られています。
高血圧や糖尿病、脂質異常症(血中の脂肪量が異常に多い状態)など、血管の病気が起こるリスクを抱えている人が、朝の薬を飲み忘れてはいけない理由がここにあります。
では、なぜ朝方にこうした重篤な病気が多発するのでしょうか。
朝は、休息と活動の切り替えの時間帯です。体の仕組みは一気に「休息モード」から「活動モード」に切り替わります。そのときに問題が生じるのです。
活動開始にともない、脈拍や血圧が上がります。心臓や脳といった重要な臓器を働かせるために、多くのエネルギーと酸素を必要とするからです。ところが不都合なことに、朝は血液が流れにくく、固まりやすい状態になっています。
この記事に関連するニュース
-
LDL=“悪玉コレステロール” 高数値だとヨーグルトがNG? 下げる食べ物は? 消化器病専門医が解説
オトナンサー / 2024年4月29日 8時10分
-
肩こりや腰痛で「湿布薬」を貼ったら、まさかの血圧上昇。市販品でも心臓に負荷が…恐いのはよく聞く「あの成分」【上皇陛下執刀医が解説】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年4月20日 9時0分
-
糖尿病の人は「心房細動」に気をつけろ…脳梗塞や心不全を招く
日刊ゲンダイ ヘルスケア / 2024年4月18日 9時26分
-
「高齢者の運転事故」は糖質・塩分摂りすぎを疑え 「脳ドック」データでわかった意外な因果関係
東洋経済オンライン / 2024年4月10日 16時0分
-
利尿薬が使われる高血圧・心不全・肝硬変には共通点がある【高齢者の正しいクスリとの付き合い方】
日刊ゲンダイ ヘルスケア / 2024年4月6日 9時26分
ランキング
-
1「おむつ交換台」から子ども転落 頭部骨折のケースも 国民生活センターが注意喚起
オトナンサー / 2024年5月1日 20時50分
-
2イオンモールで販売「シフォンケーキ」にカビ発生、5000個回収へ “下痢”の報告で調査中……出店企業が謝罪
ねとらぼ / 2024年5月1日 19時45分
-
35万8000人の移住希望者が選ぶ「移住したい都道府県」ランキング! 2位「鹿児島県」、1位は?
オールアバウト / 2024年5月1日 20時35分
-
4トイレ掃除を頼むと涙目…新人バイトはオーナー親族のお嬢様。いきなり辞めたが、意外な展開に
女子SPA! / 2024年5月2日 8時47分
-
5“キッチンペーパーのしまい方”で悩んでいた私。最終的に「無印が正解」と確信したワケ
女子SPA! / 2024年5月1日 15時46分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください