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意外と知らない「水の色は透明?青?」への答え  世の中の土台を構成する「化学」という教養

東洋経済オンライン / 2023年12月19日 16時0分

水は、私たちの生活する温度範囲(常温)で、固体、液体、気体の3つの状態を見せてくれる物質です。

常温はJIS(日本産業規格)では20℃±15℃(5~35℃)の範囲とされています。本記事では20℃付近とします。

水は、1気圧のもとで、融点(凝固点)は0℃、沸点は100℃です。水の融点と沸点から、摂氏温度の目盛りが決められています。

マイナス18℃の冷蔵庫の冷凍室でつくられた氷は、冷凍室内で何℃でしょうか?

「氷は0℃」と思っていませんか?

マイナス18℃の場所では、氷はマイナス18℃になります。それを取り出して常温に置くと、まわりからの熱で次第に温度が上がっていきます。0℃になると融けはじめます。融け終わるまで0℃です。

これは加えられた熱が、氷の水分子間の結合を解いて、分子があちこち動ける液体の水になることに使われるからです。

水の分子は、0℃以下の氷の状態では、まわりの水分子とがっちり結びついていて、それぞれの場所から動けません。0℃の液体の状態になると、それぞれの場所を変えて動けるようになります。したがって、液体の水は容器によって形が変わります。

液体窒素はマイナス196℃という低温です。液体窒素の中に氷を入れておけば、マイナス196℃の氷になります。

水を鍋などに入れてコンロで加熱すると、次第に温度が上がります。水面からは水蒸気が飛び出す「蒸発」が起こっています。温度が上がるにつれて蒸発が盛んになります。

水の内部を見てみましょう。

初めに水の内部から出てくる泡は、水に溶けていた空気です。温度が高くなったため、溶けきれなくなって、泡として出てきたものです。

100℃になると、盛んに内部から泡立ち、沸騰します。沸騰しているときの泡の中身は水蒸気です。沸騰中、水の温度は100℃です。加えられた熱が液体の水分子間の結びつきを切って、ばらばらの水分子(水蒸気)にするために使われるからです。

水蒸気は目に見えるでしょうか?

水が沸騰しているやかんの口からは、白い湯気が見えます。実は湯気のまわりには目に見えない水蒸気があります。水蒸気は、ばらばらの水分子がびゅんびゅん飛んでいる状態です。ばらばらの水分子は目に見えません。水蒸気は無色透明で、その分子は見えないのです。

倍率1500倍程度の性能のいい光学顕微鏡でも、水の分子は見えません。それに対し、目に見える湯気は、莫大な数の水分子が集まっています。その数は幅がありますが、例えば1京個です。

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