「お受験を制する子」がクリスマスからしている事 年末年始に目白押しの行事が実はとても重要
東洋経済オンライン / 2023年12月23日 14時30分
「4月ごろから始めましょう」と考えているご家族の場合。例えば、年末年始を自宅やご実家で過ごすのではなく、ハワイなど海外に出かけていると、年末の大掃除もままならず、お正月飾りもパスし、親戚やご近所の方との新年のご挨拶、初詣も、おせち料理のお手伝いも経験できず、もちろん祝箸という意味のあるお箸で食べることもなく三が日、松の内という貴重な時間をバカンスで終えてしまうことになってしまいます。「絵本で教え込めば」という安易な考えでは、大人気の難関幼稚園、有名小学校に合格するのは難しいかもしれません。
来年のお受験を考えているお父さんお母さんは、今年の大みそか、そして年明けのお正月の過ごし方を改めてお考えになることをお勧めいたします。子どもにとって待ち遠しく嬉しいイベントであるクリスマスをやること自体は問題ありませんが、それと同時にぜひ日本古来の行事を大切になさった上で楽しんでくださいね。
さて、もう1つ、多くの方がお考えになっているスタート時期より、早く始めたほうがいい対策が「願書」です。私の教室に入会されたばかりのお父さんお母さん方からは、「夏頃に書き始めたらよろしいですか?」や、「ちょっと早めに、5月の連休明けくらいから書き始めようかと思っています」という言葉をよく聞きますが、お受験の願書についても、そのように甘いものではありません。
願書には、各ご家庭の教育方針や、それによりお子さんが成長されてきた過程と最近の様子、長所・短所、ご両親のお仕事について、そして大切な志望理由などを練りに練って書くべきものです。書店にたくさん並んでいる「お受験願書の書き方」などの参考本をそのまま引用していては、けっして「このご家族と会いたい」「もっと話を聞きたい」とは思ってはもらえず、印象に残る願書作成とはならないものなのです。
印象に残る「願書」を書くには
私の教室では、ちょっと早目の方で年明けすぐに始められていますし、私自身も「遅くとも3月、4月には書き始めましょう」とお伝えしています。
実はそれでも、願書提出期限の間際に「まだ完璧でなく納得いかないんです」「ここをもう少し強調したいです」「書き足したいことが出てきたのですが、どこに入れたらいいでしょう?」とほとんどの方がお時間が足りないことを訴え、非常に焦っている姿が見受けられます。
また、それ以前に何からどう書いたらいいのかまったくわからず、下書きも何もなく、悩まれている親御さんも少なくありません。その場合、例えば私の教室では、私が親御さんにインタビューしながら、「書くべきこと」「残念ながら書いても意味がないこと」「書いてはいけないこと」を探り出し、選択、精査していきます。
そうするとどのご家庭でも不思議なほどに必ずよいネタが出てくるのです(笑)。それを基に、志望園・校にふさわしい表現、ことばづかいで書き進めていきます。
「何が何でも合格したい」とお考えであれば、その対策は一日でも早いほうが有利であり、また、お父さんお母さんのご心配やストレスも軽減されます。
諏内 えみ:マナースクール ライビウム代表
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