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「ルールを守らない人」が意外と成功するワケ 無意識のうちに思考停止に陥っていないか

東洋経済オンライン / 2023年12月27日 18時0分

また、上手な人は上手な人同士で集まり、そうでもない人はそうでもない人同士でプレイすることになりがちで、それが社会の分断を生み出すとも考えられます。当然ながら、お互いがお互いのことを理解しづらくもなるでしょう。

その分断を解決するために必要なことは、複数の「ものさし」を持つことです。

その一例が、「スポーツ弱者を、世界からなくす」を理念に活動している「世界ゆるスポーツ協会」です。「ゆるスポーツ」とは、簡単にいうと、「自分で勝手にルールをつくって行うスポーツ」のこと。

たとえば、カゴが傾くと玉がこぼれてしまう「シーソー玉入れ」や、全員500歩しか動いてはいけない「500歩サッカー」(ちなみに、500歩を超えると退場になるため、しばしばフィールド内で休憩する必要があります)などのユニークなルールで、年齢や性別、運動神経などに関係なく、誰もが楽しめる新しいスポーツがたくさんあります。

足が遅くてもいいし、身体が小さくても楽しめる、障がいがあっても大丈夫で、勝っても負けても面白いという、多様な楽しみ方ができるスポーツがあったら、ワクワクしますよね。

そして、とても現代らしい楽しみ方だとも感じます。

結局のところ、どんな分野であれ、既存のルールに従ってなにかをしていくことに、明らかな限界が生じているのが今の時代だからです。それはまさに、価値観が多様化しているからにほかなりません。足の速い人も遅い人も、すべての人にかけがえのない価値がある。そのかけがえのなさは、ひとつのものさしでははかれないのです。

自分の持つ「ものさし」を知る重要性

では、翻ってあなた自身のことを考えてみてください。同じことが言えるのではないでしょうか?

いわゆる「いい大学」を出て「いい会社」に入ることが人生における成功とみなされる時代が長らく続いてきました。ですが今の時代、この判断基準は通用しなくなってきています。

「いい会社」に入っても会社がつぶれることもあるし、スキルだけではない評価軸がある世界で苦しむこともあるでしょう。今や、成功したとみなされる人生に見本などなく、どのような道を進めばいいか、自分で考えなくてはなりません。

私たちは今、自分が持つ「ものさし」の種類をもっと増やす必要に迫られています。自分の強みをより深く理解して、自分で自分の仕事を定義し、自分で自分のモチベーションを上げていけるように、多様なものさしで人生を考えていかなければならないのです。

そのためには、「メタ思考」の力を持ち、問題や課題を見つけて「言語化」できる力を養う必要があります。「メタ思考」とは、自分の認知活動(行動や考え方)や性格を俯瞰で見て認識する活動のことです。

ポイントは視点を変えるだけ。小さい業界や狭い会社にいるとつい近視眼的になってしまいますが、どんなときも俯瞰で物事を見ようと決意し、そう考える習慣をつければ、誰でもできるようになっていきます。

澤 円:圓窓代表取締役

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