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ホテル襲う「トコジラミ」の恐怖、駆除に10万円も インバウンド復活で頭を抱えるホテル関係者

東洋経済オンライン / 2024年1月3日 7時30分

トコジラミは繁殖力が非常に強い。環境にもよるが、1日のうちに3〜6個、一生で200〜500個の卵を産む。トコジラミが好む暗く暖かい環境であればすぐに大量発生してしまう。

東京都のデータによればインバウンドの流入がなかった2020~2021年もトコジラミの被害相談がある。原田氏は、「トコジラミの相談件数が高止まりしていることは、日本にトコジラミが定着していることを示している」と指摘する。

抵抗性を持ち、暗がりを好み隙間に潜む性質を持つトコジラミの駆除については、ホテルなどから相談を受けても、根本的な防除が難しかったのだ。

ホテルがより使いやすい商品を開発中

こうした被害相談を受けて、業界最大手のアース製薬は特効薬ともいえる商品を開発した。2023年2月に発売したくん煙剤タイプの駆除剤は、従来とは異なる有効成分が用いられており、抵抗性を持つスーパートコジラミも駆除できるという。

ただ、くん煙剤は一定時間窓を閉め切る必要がある。限られた時間で清掃を済ませなくてはいけないホテルにとって、日常使いはしにくい。そこでアース製薬は現在、大手ホテルと組んで防除マニュアルの作成やより使いやすい商品を開発している。

「業者に依頼しないといけない状況にまでトコジラミが増えてしまったときでも、(同商品を使えば)駆除できる。根本処理に向いている。また駆除効果の持続性も高く、予防的に使うこともできる」と原田氏は話す。

宿泊施設がトコジラミの悩みから解放される日は来るだろうか。

星出 遼平:東洋経済 記者

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